科目情報
科目名 物理学特論III 
担当教員 谷口 和成 
クラス − 
授業の概要 科学的リテラシーの修得を目指す初等・中等理科教育のあり方について,理論的・実践的な視点からアクティブ・ラーニング形式の授業を行う。特に,欧米の先進的なカリキュラムや教科書およびコンテンツを紹介し,受講者間の積極的な議論を通して,日本の現状と比較検討する。さらに,それを踏まえた理科授業のあり方について,模擬授業を通して検討する。 
授業の到達目標 ・科学的リテラシーとはなにか,またその教育のあり方について自分の考えを持ち、議論できる。
・上記の視点を通して,日本の理科教育の現状について客観的に考察し,問題意識を持つとともに,授業に反映することができる。 
授業計画
内容
1科学的リテラシーとは
 欧米の動向と日本の現状 
2英国における科学的リテラシーを育む授業T
 「放射線のリスク」Case Study@ 低レベル放射線のリスク
          Case StudyA シースケールの被爆  
3英国における科学的リテラシーを育む授業T
 「放射線のリスク」Case StudyB 携帯電話のリスク
          Case StudyC 高電圧鉄塔付近の居住  
4英国における科学的リテラシーを育む授業T
 「放射線のリスク」まとめとふり返り 
5英国における科学的リテラシーを育む授業U
 「生命科学分野」模擬授業@ 小学校 
6英国における科学的リテラシーを育む授業U
 「生命科学分野」模擬授業A 中学校 
7英国における科学的リテラシーを育む授業U
 「生命科学分野」模擬授業B 高校 
8英国における科学的リテラシーを育む授業V
 「物質科学分野」模擬授業@ 小学校 
9英国における科学的リテラシーを育む授業V
 「物質科学分野」模擬授業A 中学校 
10英国における科学的リテラシーを育む授業V
 「物質科学分野」模擬授業B 高校 
11日本における科学的リテラシーを育む授業
 テーマおよび教材検討 
12日本における科学的リテラシーを育む授業
 指導案作成 
13日本における科学的リテラシーを育む授業
 模擬授業@ 生命科学分野 
14日本における科学的リテラシーを育む授業
 模擬授業A 物質科学分野 
15ふり返り
 科学的リテラシーを育む理科授業とは 
 
テキスト・参考書 [テキスト] 必要に応じてプリントを配布する。
[参考書籍] 『AS Science for Public Understanding 』(Heinemann Educational Publishers) 
自学自習についての情報 配布する資料や参考書籍をよく読み,毎回,扱った内容について自分なりの考えをまとめておくこと。特に,日本の理科教育の現状との比較を意識しておくとよい。 
授業の形式 講義と受講者による発表,討論を組み合わせて行う。 
アクティブラーニングに関する情報 毎回のテーマに関連して設定されているオープンエンドな課題に対して,既存の知識や提示されている情報に基づき,自分の考えを整理し,それに基づき周囲の受講者と討論を行い,さらにその内容を全体に発表,討論を通して,その課題に対するクラス全体の意見分布を共通認識する。その上で,その課題に対する個人として立場や認識を明らかにする。授業の最後には,課題に対する自分自身の認識の変容とその理由をふり返る。  
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 課題レポート(50%)と指導案・教材(30%)および各回の授業における討論への参加状況(20%)で評価する。 
その他(授業アンケートへのコメント含む) ・受講者のニーズに合わせて,取り扱う内容(単元や分野)を決定する。
・内容は物理教育に特化したものではないので,他分野を専門とする院生も受講可。むしろ推奨する。 
担当講師についての情報(実務経験)