科目情報
科目名 保健体育科教育教科内容論III 
担当教員 中 比呂志 
クラス − 
授業の概要 子どもとスポーツ・運動のかかわりや子どもの健康問題に関して、体育・スポーツ経営の立場から、「行うスポーツ」に対する子どもの行動や生活のとらえ方、さらに、子どもを取り巻く遊びやスポーツ環境、学校体育・保健体育教育について詳しく分析を行う。
また、このような状況の中、子どもの体力低下の現状や学校における保健体育カリキュラム、体育授業のあり方や地域スポーツと学校体育の連携等について考察し、その課題と解決策を探求する。 
授業の到達目標 子どもと学校体育やスポーツ・運動のかかわり、健康問題に関する諸問題についての研究資料や各種統計資料を検討し、子どもや体育・スポーツ活動のあり方、体育・保健体育やスポーツが抱える現代的諸課題について理解を深めるとともに、その組織的な対応策のあり方や経営学的な解決策を追求できるようになる。 
授業計画
内容
1授業オリエンテーション 本授業で何を学ぶのか? 本授業の進め方や探求の視点について説明する
子どもや体育・保健体育の現状、スポーツ・運動のかかわりから、学校体育・子どもの健康に関する諸課題を考える 
2子どもの体力低下や健康問題と遊び・スポーツ環境・体育授業の課題
運動経験や体力の格差と体育授業のユニバーサルデザイン化戦略
学校体育マネジメント力の必要性を考える 
3新学習指導要領を吟味する 新学習指導要領が何を求めているのか? 新学習指導要領と学校体育マネジメント 
4学校体育カリキュラムと学校体育事業運営
小学校6年間、中学校3年間を見通した学校体育カリキュラムのマネジメント
体育・保健体育授業の系統的指導とは? 体育的見かた・考え方とは? 体育における思考力・判断力とは? 
5学校運動部活動の経営課題とは何か? 今何が問題となっているのか? 課題解決に向けて、どうすればいいのか? 
6体育授業における思考力・判断力の育成とICTの活用について考える 
7子どもとスポーツ・運動のかかわりや子どもの健康、学校体育、教師養成等に関する現在的課題の探求 
8子どもとスポーツ・運動のかかわりや子どもの健康、学校体育、教師養成等に関する現在的課題についての分析・討論 
9各自のテーマを設定し、関連資料について、各自がレジュメを作成・発表する。
発表内容について、討論を行い、課題の明確化及び研究方法等について考察する。 
10保健体育教師の育成について考える−教える専門家から学びの専門家へ 
11授業研究・授業リフレクションについて考える 
12子ども、学校体育、スポーツ、健康等に関する諸課題に対する解決策の提言1
これまでの授業での活動を踏まえ、学校体育、子どもの健康問題やスポーツにおける現代的諸課題に対して、各自がテーマを設定し、プレゼンテーションを行うとともに、その内容について議論する 
13子ども、学校体育、スポーツ、健康等に関する諸課題に対する解決策の提言2
これまでの授業での活動を踏まえ、学校体育、子どもの健康問題やスポーツにおける現代的諸課題問題に対する解決策を考察し、その可能性や施策の在り方等について議論する 
14これまでの学習活動を踏まえ、各自が設定したテーマについて、問題の所在、課題の現状、その解決策の提案等について研究発表を行い、その内容について討論を行う 
15各自が設定したテーマから何を学んだのか? そのまとめを行うとともに、これからの教員はどうあるべきか? どのような資質・能力が求められ、そのことに対してどう対応していくのか? 学び続ける教員とは何か? について考える 
 
テキスト・参考書 テキスト使用しない。授業中に適宜指示する。
参考図書は以下の通り
スポーツ経営学 山下秋二 編著 大修館書店
体育・スポーツ経営学講義 八代勉 編著 大修館書店
学校体育経営ハンドブック 宇土正彦 編著 大修館書店
専門家としての教師を育てる 佐藤学 岩波書店 
自学自習についての情報 授業の中で、課題を提示したり、各自が設定したテーマについて、事前に文献検索を行い、先行研究や関係資料を読み込み発表準備をすること。 
授業の形式 講義及び演習 
アクティブラーニングに関する情報 グループ・ディスカッションを行う。
各自の課題設定による研究プロジェクトを通して学習する。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 講義への参加態度(20%)、課題・発表(20%)、課題レポート(60%)の観点から総合的に評価する。 
その他(授業アンケートへのコメント含む) これからの保健体育教員はどうあるべきなのか? どんな資質・能力が必要なのか? どのような体育・保健体育の授業をデザインし、実践していくのか? このことについて深く考えてほしい。そのためには、主体的に授業に関わる姿勢が大切である。 
担当講師についての情報(実務経験) 国立工業高等専門学校において、一般体育の教員として高校生段階及び大学1・2年生の年齢段階の生徒の指導経験を有する。また、附属小学校での校長経験を有する。このような経験を通して学んだことを交えながら講義を行う。