科目情報
科目名 技術科教育特論II 
担当教員 土屋 英男 
クラス − 
授業の概要 本授業は技術科教育の理論と教育実践を結ぶ教育課程の構造を強化しその理論の教育現場での応用・実践について分析・研究することを目的としている。産業や生活における技術の役割は大きいが、その基本となる技術のあり方について中学校の技術科教育の内容から分析を加える.その分析を授業の実践から明らかにするために、技術に関する専門的知識・技能を活かして教材やカリキュラムに関して考察し、授業研究力などを向上させる実践的活動の在り方を検討し、理論と教育実践との往き来の中で授業展開を組立てられる能力を育てる.基本的には現行の教科書の内容を中心に,授業を進める. 
授業の到達目標 授業の進め方には授業者により様々な形態があるが、授業名人といわれる教師の授業実践法にはある共通した要素が存在する.
名人の授業アーカイブから確認・抽出することで、自らの教師感を確立するとともに、技術科教員としての理想的な教師像を自らに構築する.同時に,教科内容についても検討を加え,内容をより深く正確に理解し,それを生徒に適切に指導出来るようになる.
 
授業計画 まず,学生各人で技術科の授業の在り方についての考えを披露し,協議する.次に技術科に限らず様々な教科の授業名人の記録(アーカイブ)を調査・確認し,名人に共通する人間性,教授法,属性などについて議論し,抽出する.それらを今日の教育現場に実際に活用するための必要条件について議論を深めつつ,授業内容について分析的に追求する.また,現行の教科書内容についても精査し,その指導法についても議論する.こうしたディスカッションなどの活動を通して,学生自らの授業者としての理想像を模索し構築する.最後に,学生自らの思いをレポートにまとめ,提出する.授業の流れの例を以下に示す.
内容
1技術科教育の授業の構造等を明らかにする.
 
2中学校授業名人の実践の記録(アーカイブ)を視聴し,その指導法の巧みさを理解する. ー教科:国語を中心にー 
3         同上               ー教科:数学を中心に― 
4         同上               ー教科:理科を中心に― 
5         同上               ー教科:技術を中心に― 
6高等学校での授業名人の授業実践を確認・理解する. ー教科:工業を中心に― 
7          同上               ー教科:農業を中心に― 
8         同上               −教科:音楽を中心に― 
9         同上               ー教科:情報を中心に― 
10         同上               ー教科:看護を中心に― 
11中学校技術科の現行教科書の記述内容について精査する. ーガイダンスを中心に― 
12         同上                 ー材料と加工の技術を中心に― 
13          同上                 ー生物育成の技術を中心にー 
14         同上                 ーエネルギー変換の技術を中心にー 
15         同上                 ー情報の技術を中心にー 
 
テキスト・参考書 現行の学習指導要領解説の技術編,工業編,農業編および中学校の現行教科書の『技術・家庭 技術分野(開隆堂出版)』を各自で準備しておくこと. 
自学自習についての情報 教授法に関する読みやすい書籍は多く市販されている.例えば『加藤達夫著:授業での説明・指示の仕方(学陽書房)』などの本を授業の事前に通読して欲しい. 
授業の形式 授業についての調査をもとに、演習を展開する.自らの教師間、授業館などについて意見を述べてもらうので、そのための事前学習とともに、授業中も意見を整理するためのメモをしっかりと取ることが大切である. 
アクティブラーニングに関する情報 本授業は少人数の受講生であるので,教員とともに授業作りに積極的に参加して,他者の意見を正確に理解するとともに、自らも積極的に発言をして、自主的な学習への取り組みを展開して欲しい. 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 授業に向けての姿勢や理解度(30%)を重視するが、自ら調べたりまとめたりする力と発表する力(30%)も併せて評価する.さらに最終レポートの記述内容(40%)についても評価する. 
その他(授業アンケートへのコメント含む) 自本授業では視聴覚機器を毎回使用するので、授業前にその準備等の作業を厭わず取り組むこと.  
担当講師についての情報(実務経験) 大手予備校講師(約5年間).担当科目『数学III(微分・積分,確率・統計)』