科目情報
科目名 生徒指導充実のための学校内外の連携 
担当教員 保田 直美,初田 幸隆,服部 康子 
クラス − 
授業の概要  本授業は、同コースの「生徒指導の実践と課題」と相互に補完する科目であり、児童生徒の問題行動の抑止、健全な成長を保障していくための学校内はもちろん、地域や関係機関との連携のあり方について、具体的に学びとることを目的としている。授業では、学校内外の連携について基本的な事項を学んだうえで、フィールドワークや事例分析をとおして、連携の実際について理解を深める。こうした学習を通して、学校・家庭・地域が連携した地域教育ネットワークを形成しコーディネートできる教員の資質と力量を形成する。 
授業の到達目標 1. 児童生徒の問題行動に関して学校外の関係機関がとのような取組を行っているかが説明できる。
2. 少年非行について法的な側面から理解し、少年審判の流れを説明できる。
3. 児童生徒の健全な成長を保障していくための、学校内外の有機的な連携システムを設計することができる。 
授業計画
内容
1オリエンテーション
 学校には様々な課題が存在し、チームとして対応していく必要があることをグループワークを通して自らの課題として認識する。 
2児童生徒の問題行動と学校内外の連携@ 不登校
 問題行動と学校内外の連携についておおまかな全体像を把握する。そのうえで、主に不登校や発達障害をめぐる学校内外の連携の実際について学ぶ。スクールカウンセラーや特別支援教育コーディネーターの役割を知る。 
3児童生徒の問題行動と学校内外の連携A 非行
 非行と学校内外の連携について学ぶ。学校外の連携機関、少年審判の流れについて知る。 
4児童虐待と学校内外の連携
 児童虐待の場合の学校内外の連携について学ぶ。学校外の連携機関、スクールソーシャルワーカーの役割を知る。 
5少年補導の視点から見た課題@(フィールドワーク)
 少年サポートセンターに出向き、少年係担当者から、最近の児童生徒の問題行動について聞き取りを行う。 
6少年補導の視点から見た課題A(フィールドワーク)
 少年サポートセンターに出向き、少年係担当者から、最近の児童生徒の問題行動について、現状を把握するとともに、学校としての連携の在り方を検討する。  
7少年補導の視点から見た課題B(フィールドワークの振り返り)
 各自のレポートを報告し、見えてきた課題について議論する。フィールドワークを通して、学校外の諸機関の取組と役割を整理することにより、改めて学校の役割と連携の在り方を検討する。 
8児童自立支援の視点から見た課題@(フィールドワーク)
 児童自立支援施設にフィールドワークに出向き、担当職員の立場から見た、最近の指導生徒の問題行動について聞き取りを行う。 
9児童自立支援の視点から見た課題A(フィールドワーク)
 児童自立支援施設にフィールドワークに出向き、担当職員の立場から見た、最近の指導生徒の問題行動について、現状を把握するとともに、学校としての連携の在り方を検討する。  
10児童自立支援の視点から見た課題B(フィールドワークの振り返り)
 各自のレポートを報告し、見えてきた課題について議論する。加えて、問題行動の概念規定と法制度の現状について再考する。現行法制度において、問題行動、少年犯罪、非行がどのように捉えられているのかを理解し、少年がどのように審判を受け、どのように処遇されていくのかを、その境界部分の課題もふくめて理解する。 
11矯正施設担当者から見た課題@(フィールドワーク)
 少年院にフィールドワークに出向き、担当指導員から見た、最近の児童生徒の問題行動について聞き取りを行う。 
12矯正施設担当者から見た課題A(フィールドワーク)
 少年院にフィールドワークに出向き、担当指導員から見た、最近の児童生徒の問題行動について、現状を把握するとともに、学校としての連携の在り方を検討する。  
13矯正施設担当者から見た課題B(フィールドワークの振り返り)
 各自のレポートを報告し、見えてきた課題について議論する。フィールドワークを通して、学校外の諸機関の取組と役割を整理することにより、改めて学校の役割と連携の在り方を検討する。 
14これからの学校のあり方・教師役割を考える@
 教師の多忙の実際と働き方改革における議論を知る。そのうえで、教師役割について再考する。 
15これからの学校のあり方・教師役割を考えるA
 これまでに学んだ学校内外の連携先の整理を行い、これからの学校のあり方について家庭・地域との連携も踏まえつつ考察する。今後どのような地域教育ネットワークを形成しうるかをグループで議論し、発表・交流する。 
 
テキスト・参考書 [参考書] 文部科学省, 2011, 『生徒指導提要』, 教育図書. 
自学自習についての情報 生徒指導提要のうち、授業のテーマと関連する箇所については事前に読み、連携を考えるうえでの基本的な知識について復習しておくこと。フィールドワークに行く前には各自でフィールドワーク先の基本的な情報・機関の目的などについて調べよく理解しておくこと。最終的に連携をどうコーディネートしていくか考えることができるよう、各回の学びを通して自分なりのイメージを作っていくようにしてほしい。 
授業の形式 講義・演習・フィールドワーク 
アクティブラーニングに関する情報 フィールドワークを3回行う。授業ではグループワークを積極的に取り入れる。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 授業への参加姿勢・態度 40%
フィールドワークのレポート・授業で指示する課題の提出 60% 
その他(授業アンケートへのコメント含む) 特記事項なし 
担当講師についての情報(実務経験)