科目情報
科目名 教員の意識と組織行動 
担当教員 水本　徳明 
クラス － 
授業の概要 本授業では、組織論や社会学における感情に着目した研究や、教員を対象とした調査研究から理論的学習を行いつつ、実際に教員に対する聞き取り調査を実施し学校組織について分析することによって学校組織の実態と学校の組織づくりの実践的課題と手法について理解する。教員に対するインタビューデータやその分析結果のレポートを資料として、今日の教員の意識と行動及び学校組織の実態に迫る。また、インタビューを実際に実施し、データを分析する。これらを通じて、学校経営の課題を把握するとともに、質的データの収集分析を通じて学校経営の課題を明らかにするための考え方と手法を身につける。 
授業の到達目標 ①今日の教員の意識と学校組織の実態と課題について説明できるようになる。
②教員のコミットメントを高めるためのリーダー行動について多様なアイディアをもち、状況に応じて実践できるようになる。
③質的データの分析、解釈の手法を理解し、基礎的な技法を習得する。 
授業計画
回 内容
1【教員の意識に注目する意義】学校経営において教員の意識に注目することがなぜ重要なのかについて考察しつつ、本授業の目標や進め方について解説する。
【個人への注目①小学校教員】一人の小学校教員のインタビューデータを解釈し、その背景とそこから見えてくる学校組織、経営の課題を検討する。
 
2【個人への注目②中学校教員】一人の中学校教員のインタビューデータを解釈し、その背景とそこから見えてくる学校組織、経営の課題を検討する。 
3【教員の意識の聞き取り調査計画①】学校組織の課題を発見することを目的に、調査の具体的な目的と対象を検討する。 
4【教員の意識の聞き取り調査計画②】具体的なインタビュー内容と方法を検討し、調査計画を策定する。また、インタビューデータ分析の方法について学習する。 
5【教員の意識の聞き取り調査実施①】個別のフィールドワーク。受講者が個別にインタビュー調査を実施する。 
6【教員の意識の聞き取り調査実施②】個別のフィールドワーク。受講者が個別にインタビュー調査を実施する。 
7【教員の意識の聞き取り調査実施③】個別のフィールドワーク。受講者が個別にインタビュー調査を実施する。 
8【教員の意識の分析・考察①】個別のインタビュー・データの分析結果を発表し、検討する。 
9【教員の意識の分析・考察②】個別のインタビュー・データの分析結果を発表し、検討する。 
10【教員の意識の分析・考察③】個別のインタビュー・データの分析結果を発表し、検討する。 
11【教員の意識の分析・考察④】複数のインタビュー・データの分析結果を比較検討する。 
12【教職員の意識と学校経営改善①】教員の意識（認識と感情）の側面から、学校組織の現状と課題を捉える意義を検討する。 
13【教職員の意識と学校経営改善②】インタビュー・データの分析結果を総合的に検討して、教員の意識（認識と感情）の側面から学校組織の現状と課題を明らかにする。 
14【教職員の意識と学校経営改善③】教員の意識（認識と感情）面からとらえたときの、学校改善の課題について検討する。 
15【教職員の意識と学校経営改善④】教員の意識（認識と感情）面からとらえたときの、学校におけるリーダーシップについて検討する。 
 
テキスト・参考書 参考書
天笠茂（編）『次代を拓くスクールリーダー (学校管理職の経営課題1)』ぎょうせい
上間陽子『裸足で逃げる　沖縄の夜の街の少女たち』太田出版
A.R.ホックシールド『管理される心　感情が商品になるとき』世界思想社 
自学自習についての情報 文献を検討する回では、事前に文献を講読してレポートを作成する。検討場面では全員で検討する。聞き取り調査は、各受講者が最低1名の教員を対象に実施し、録音をテキストデータにして分析し、その結果を発表する。全員のレポート発表に基づいて、教員の意識と組織行動の関連について全体で検討する。
　関連する文献を適宜紹介するので、参照することが望ましい。　 
授業の形式 演習。毎回、事前課題レポートあるいは調査分析結果などを全員が報告し、全体で討議することを中心とする。人数などの条件によってはグループを編成して活動の単位とする。 
アクティブラーニングに関する情報 文献を読んでの討議、および受講者による調査とそのデータ分析、それに基づく討議を中心に進める。 
評価の方法（評価の配点比率と評価の要点） 聞き取り調査の分析・考察レポート（100％）。分析手続きの適正さ、分析結果に対する考察の妥当性について評価する。 
その他（授業アンケートへのコメント含む） 受講者自身の教員としての意識（認識と感情）の振り返りを大事に進める。 
担当講師についての情報（実務経験）