科目名 |
人間行動学 |
クラス |
− |
授業の概要 |
人間を含む、地球上の生物種は全て進化の所産であり、その行動や認知も進化の過程で生じてきたものと考えられる。ヒトを含む様々な動物種の認知機能を比較分析することで、その系統発生を明らかにしようとする行動科学が比較認知科学である。本講義では、比較認知科学の最近の知見を紹介しながら、ヒトの認知・行動が動物界の中でどのように位置づけられるかを考える。 |
授業の到達目標 |
1. 様々な動物種の認知・行動について、ヒトとの類似点と相違点を知る。 2. 動物たちのゆたかな心を知り、心の多様性を学ぶことで、ヒトの心の働きを他の動物たちの心の中にどのように位置づけるのかを考える。 3. ヒトの心は他の動物と一線を画した存在なのではなく、ヒトの心も動物種の数だけある多様な心の1つであることについて理解することができる。 |
授業計画 |
回 |
内容 |
1 | イントロダクション |
2 | 学習(1) 学習の基本的諸原理 |
3 | 学習(2) 様々な学習 |
4 | 感覚と知覚(1) 色の知覚 |
5 | 感覚と知覚(2) 形の認識 |
6 | 記憶 |
7 | 物理的知性(1) 概念と思考 |
8 | 物理的知性(2) 道具使用と因果推論 |
9 | コミュニケーション |
10 | 感情 |
11 | 社会的知性(1) 戦術的社会的技能 |
12 | 社会的知性(2) 心の理論 |
13 | 意識と内省(1) メタ認知 |
14 | 意識と内省(2) 心的時間旅行 |
15 | まとめ |
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テキスト・参考書 |
[テキスト] 藤田和生(編)(2017) 比較認知科学 放送大学教育振興会 [参考書]授業中に参考図書を適宜紹介する。 |
自学自習についての情報 |
不定期で小テストを実施するので(事前告知有)、普段から授業の内容をレジュメやテキストなどで復習しておくこと。 |
授業の形式 |
パワーポイントを使用した講義を行う。 |
アクティブラーニングに関する情報 |
授業中にテーマに関係する動画を見る。簡単な実験を体験してもらう。適宜ディスカッションを行う。 |
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) |
1)平常点(出席、授業への参加態度) 10% 2)小テスト 20% 3)期末試験 70% |
その他(授業アンケートへのコメント含む) |
前年度授業アンケートの結果、動画の紹介や実験体験が高評価だったので今年もなるべく多く実施したい。 上回生が教育実習などで授業を欠席することを考慮し、レジュメは毎度授業終了後にアップロードする(予定)。 |
担当講師についての情報(実務経験) |
担当講師の専門は比較認知科学で、普段から動物を対象とした行動実験を実施している。実際の実験の様子を紹介しながら授業をすすめ、ヒトと動物の心の連続性について理解を深めていきたい。 |