科目情報
科目名 国語科教育演習B 
クラス − 
授業の概要 小学校・中学校・高校の文学教材に関する教材研究法。基本的には、文学研究的な調査力ではなく、文学表現を書いてある通りに読み解き(表現分析)、問題解決的に「確かな読み」を得る方法(文学的センスに頼らない方法)の習得を目指す。代表的な教材に関して教材研究法を講じた後、演習形式による発表(個人もしくはグループ)・討議・総括を行う。 
授業の到達目標 小学校・中学校・高校の文学教材に関する教材研究の視点・方法を理解すること、また実際の教材研究の作業を通して、書いてある通りに問題解決の読みができる能力を身につけることが授業目標である。加えて、作品単位のレポートで的確にその成果を確保していくこと(確実に手元に残していくこと)も授業目標である。 
授業計画
内容
1小学校・中学校の文学教材の概要について講じる。また本授業の内容、進行方法についても説明する。演習発表については、演習発表班、司会班、音読班、あらすじ発表班を輪番制(それぞれを一回担当する)にして担当していく。 
2小学校教材の特徴について講じる。授業者による示範演習「わすれられないおくりもの(予定)」を行う。 
3小学校中学年教材「初雪のふる日」を用いた教材研究の演習。司会班による進行、音読班による音読発表。あらすじ班によるあらすじ発表。分析担当班による表現分析・問題抽出・解決の結果の発表、及び討議用テーマの提案(担当班の意見提示他)・整理。グループ別討議、及び結果発表。次回の検討テーマの設定。 
4司会班による進行、検討テーマに関する担当班の考察結果の発表。グループ別討議及び結果発表。授業者による総括。自宅学習として、「初雪のふる日」の教材分析、問題点の考察に関わるレポートを作成し、提出する。〆切は、別途指示。 
5小学校高学年教材「わらぐつの中の神様」を用いた教材研究の演習。司会班による進行、音読班による音読発表。あらすじ班によるあらすじ発表。分析担当班による表現分析・問題抽出・解決の発表、及び討議用テーマの提案(担当班の意見提示他)・整理。グループ別討議、及び結果発表。次回の検討テーマの設定。 
6司会班による進行、検討テーマに関する担当班の考察結果の発表。グループ別討議及び結果発表。授業者による総括。自宅学習として、「わらぐつの中の神様」の教材分析、問題点の考察に関わるレポートを作成し、提出する。〆切は、別途指示。 
7小学校高学年教材「海の命」を用いた教材研究の演習。司会班による進行、音読班による音読発表。あらすじ班によるあらすじ発表。分析担当班による表現分析・問題抽出・解決の発表、及び討議用テーマの提案(担当班の意見提示他)・整理。グループ別討議、及び結果発表。次回の検討テーマの設定。 
8司会班による進行、検討テーマに関する担当班の考察結果の発表。グループ別討議及び結果発表。授業者による総括。自宅学習として、「海の命」の教材分析、問題点の考察に関わるレポートを作成し、提出する。〆切は、別途指示。 
9中学校教材「握手」を用いた教材研究の演習。司会班による進行、音読班による音読発表。あらすじ班によるあらすじ発表。分析担当班による表現分析・問題抽出・解決の発表、及び討議用テーマの提案(担当班の意見提示他)・整理。グループ別討議、及び結果発表。次回の検討テーマの設定。 
10司会班による進行、検討テーマに関する担当班の考察結果の発表。グループ別討議及び結果発表。授業者による総括。自宅学習として、「握手」の教材分析、問題点の考察に関わるレポートを作成し、提出する。〆切は、別途指示。 
11中学校教材「最後の一句」を用いた教材研究の演習。司会班による進行、音読班による音読発表。あらすじ班によるあらすじ発表。分析担当班による表現分析・問題抽出・解決の発表、及び討議用テーマの提案(担当班の意見提示他)・整理。グループ別討議、及び結果発表。次回の検討テーマの設定。 
12司会班による進行、検討テーマに関する担当班の考察結果の発表。グループ別討議及び結果発表。授業者による総括。自宅学習として、「最後の一句」の教材分析、問題点の考察に関わるレポートを作成し、提出する。〆切は、別途指示。 
13高校教材「蜜柑」を用いた教材研究の演習。司会班による進行、音読班による音読発表。あらすじ班によるあらすじ発表。分析担当班による表現分析・問題抽出・解決の発表、及び討議用テーマの提案(担当班の意見提示他)・整理。グループ別討議、及び結果発表。次回の検討テーマの設定。 
14司会班による進行、検討テーマに関する担当班の考察結果の発表。グループ別討議及び結果発表。授業者による総括。自宅学習として、「蜜柑」の教材分析、問題点の考察に関わるレポートを作成し、提出する。〆切は、別途指示。 
15授業全般にわたる総括。最終レポートの指示。 
 
テキスト・参考書 基本的な文献については授業時に適宜指示・説明する。教材研究に用いる教材についてはプリントを用意する。演習担当分の教材はもちろんのこと、自分以外の発表に関する教材についても十分に分析を行っておくことが必要である。 
自学自習についての情報 毎回の授業終了後、各教材に関する教材分析、問題点の考察等に関するレポートを作成し、提出する。実際の授業に役立てるために教材分析の成果を確実に記述して残していくことが必要である。 
授業の形式 教材研究の視点・方法については、講義を行うが、それ以外は受講生全員(毎回分担が変わる)による演習発表・討議となる。受講生の人数によって形式を変更することがある。 
アクティブラーニングに関する情報 演習発表(レジュメ作成、発表)が中心だが、疑問点についてのグループ討議も大きな比重となっている。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 担当分の演習発表(40%)、討議への積極的な参加(20%)、および各教材のレポート・最終レポート(40%)により評価を行う。 
その他(授業アンケートへのコメント含む) 文学、及び文学教育に関する専門的な知識は必要ない。基本的な「読み方」を習得することはそれほど難しくない。教材は受講者の状況に応じて変更することがある。 
担当講師についての情報(実務経験)