科目名 |
政治学概論 |
クラス |
− |
授業の概要 |
今日世界は、政治的価値観や制度の大きな変動過程にある。こうした時代には、様々な政治的価値や制度がどのような歴史的背景で、どのような思想から生み出されたのかを振り返って、時代の要請にそれらを対応させる可能性を探る必要がある。この目的のために本科目では、近代ヨーロッパとアメリカにおける政治思想、政治制度の展開を概観しながら、それを踏まえて現在の日本の政治制度を説明する。 |
授業の到達目標 |
1.中学校社会科と高等学校公民科での教育に不可欠な、現代の政治制度の基礎となっている思想と政治に関する基礎的な概念(主権、自由主義、民主主義、共和制など)の意味と、現在の日本の政治制度の狙いを、正確に理解することができる。 2.欧米の政治史を、思想と政治制度とが相互作用するダイナミックな過程として捉えることができる。 |
授業計画 |
回 |
内容 |
1 | 近代民主主義の二つのべクトル −指導のべクトルと民主主義のベクトル |
2 | 指導のベクトル −ホッブズの社会契約論 |
3 | 近代国家の基礎にあるフィクション −ロックの社会契約論 |
4 | 議会制の成立と現代日本の政治制度 |
5 | 権力分立 −アメリカの政治制度 |
6 | 急進的民主主義と主権概念 −ルソーの社会契約論 |
7 | 古典的自由主義と保守主義 |
8 | 議会制民主主義への挑戦(1) −社会主義 |
9 | ナショナリズムについて |
10 | 大衆社会における政治 −行政の肥大化、政党の発展、選挙制度の拡大 |
11 | 議会の新たな機能について −エリート主義 |
12 | 議会制民主主義への挑戦(2) −ファシズム |
13 | 現代の政治 −政治システムの変遷と多様な政治理念 |
14 | 国際政治の理論 |
15 | グローバリゼーション時代における政治 −ポピュリズム |
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テキスト・参考書 |
[参考書]宇野重規『西洋政治思想史』(有斐閣)毎回レジュメを配布し、参考書を適宜指示する。 |
自学自習についての情報 |
毎回次の授業までに、前の時間に配布したプリントを丹念に読んで復習し、疑問点などを整理しておくこと。 重要な概念を指示するので、それについてまとめ、正しく理解しておくこと。 指示した参考書を読むこと。 |
授業の形式 |
講義形式。 |
アクティブラーニングに関する情報 |
グループディスカッションを行う。 |
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) |
1.課題レポート(30%) 2.期末試験(70%) |
その他(授業アンケートへのコメント含む) |
前年度授業アンケートの結果、現代の日本の政治機構に言及する部分を増やした。 なお、現代日本の政治に関わる事柄は、前期金曜4限開講の「政治学特講」で扱う。国際政治に関わる事柄は、後期木曜3限開講の「政治学研究」で扱う。 |
担当講師についての情報(実務経験) |
免許更新講習講師、高校生への授業提供、京都市教育委員会夏季研修講師の経験がある。 |