科目情報
科目名 社会科教育演習IA 
クラス j 
授業の概要 「考える歴史」を実践する鍵となるのが、歴史資料の活用である。そのことを意識し、鎌倉幕府が編纂した将軍の年代記であり、鎌倉時代の歴史を知る上での基軸となる史料ともいえる『吾妻鏡』の輪読を行う。 
授業の到達目標 @ 日本史学を研究する上で必要となる史料の基礎的な読解力を身につける。
A 史料に記された内容の背景について理解する。
B 自分自身の視点から独自の歴史観を描きだすことの面白さについて実感する。 
授業計画
内容
1ガイダンス 
『吾妻鏡』についての基礎知識。資料の調べ方のレクチャー 
2『吾妻鏡』の研究(1):文治5(1189)年7月1・5・8日条
奥州戦争で掲げる「御旗」の由緒 
3『吾妻鏡』の研究(1):文治5(1189)年7月9・10・12日条
伊勢神宮領伊勢国沼田御厨の土民、訴える。 
4『吾妻鏡』の研究(3):文治5(1189)年7月14・16・17日条
朝廷(後白河院政)から追討宣旨が出されない! 
5『吾妻鏡』の研究(4):文治5(1189)年7月18・19日条
源頼朝、奥州へ出陣! 
6『吾妻鏡』の研究(5):文治5(1189)年7月25・26・28日条
「本朝無双の勇士」熊谷直家、登場。 
7『吾妻鏡』の研究(6):文治5(1189)年7月29、8月7日条
源頼朝、白河関を越え、奥州に到着。 
8『吾妻鏡』の研究(7):文治5(1189)年8月8日条
鎌倉・平泉両軍、陣す。 
9『吾妻鏡』の研究(8):文治5(1189)年8月9日条@ 
畠山重忠の活躍。 
10『吾妻鏡』の研究(9):文治5(1189)年8月9日A・10日条@ 
阿津賀志山の戦い:「闘戦の声、山谷を響かし、郷村を動かす」 
11『吾妻鏡』の研究(10):文治5(1189)年8月10日条A 
藤原泰衡・国衡、敗走す。 
12『吾妻鏡』の研究(11):文治5(1189)年8月11日条 
手柄はどちらに?畠山重忠と和田義盛 
13『吾妻鏡』の研究(12):文治5(1189)年8月12・13日条 
千鶴丸の勇姿。 
14『吾妻鏡』の研究(13):文治5(1189)年8月14・15・18日条 
泰衡はどこに?玉造郡か、物見岡か。 
15卒論構想発表会 
 
テキスト・参考書 テキスト:『新訂吾妻鏡3 頼朝将軍記』(和泉書院)。『新訂増補国史大系 吾妻鏡』(吉川弘文館)
     『日本史を学ぶための古文書・古記録読解法』(吉川弘文館)
*その他の参考書は、授業中に適宜指示する。また、テキストを含めいずれも各自が用意する必要はない。 
自学自習についての情報 各回で取り扱う史料を事前に読んでおくこと。
『古文書・古記録読解法』等を読み、時代特有の文法・語法について理解を深めること。 
授業の形式 担当者を定めず、受講生全員で史料を読み進めていく。
調べ方については、教員とともに実践することで身につけていく。 
アクティブラーニングに関する情報 史料の読解法や解釈をめぐって討論を行う。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 発表内容と授業に取り組む態度を重視する。出席は厳守。 
その他(授業アンケートへのコメント含む) 社会科教育演習IIAと合同授業。 
担当講師についての情報(実務経験) 小中高校での実務経験はありません。ご了承を。