科目情報
科目名 家庭経済学 
クラス − 
授業の概要 1.現代社会の経済・社会・生活構造の特質を、歴史的および構造的に理解する。そのために経済史、経済政策を概説する。
2.衣食住および各種サービスなど、消費生活全般の課題と問題点を理解する。
3.生活における経済的問題に対する判断力について論ずる。
4.本年度は、「消費の金融化」、「社会保障制度と生活」および「生活のビジョン設計」について講義を予定している。 
授業の到達目標 1.家族生活・個人生活の確立のために、独立して一人で生きる力を獲得する条件を、経済学の観点によって理解する。
2.具体的には、家族および個人の生活を営むに際して、地域社会・国家制度・国際経済等を視野におさめた判断力を獲得する。
3.自らの生活を短期的長期的に管理(マネジメント)することは,具体的に『どのような判断力』獲得が必要であるかについて理解する。
4.幸せに生きることについて考え始める。 
授業計画
内容
1商品化・市場化する生活(家庭生活)・・・働いて生きる,消費して生きる(自給自足の終焉) 
2商品市場経済の確立(産業革命)18,9世紀(日本では20世紀)・・・工業化の浸透〜グローバル経済化と金融化 
3生活水準と貧困・・・富の偏在と分配原理の迷走 
4消費をめぐる経済構造  衣から金融まで 
5食の商品化・・・もう自給自足は夢幻 
6衣・・・商品化からグローバル経済化 
7住まいの商品化・・・日本の住宅問題と金融制度 
8エネルギーと地球環境・・・地球は限界・市場経済は無限 
9消費力の水増し〜多様な借金制度・・・21世紀は欲望妄想暴走 
10技術革新が支えるシステム更新と欲望膨張・・・半導体、インターネット、バイオ 
11教育の商品化・・・子どもの貧困だれのせい? 
12生活の中の国家制度・・・社会政策(社会保障)のなかの生活と福祉 
13生活のなかの労働問題・・・育児・介護・家事 
14生活のビジョン設計・・・家庭経済と市場経済 
15総括・・・家庭科教育の展望と課題 
 
テキスト・参考書 1.テキストは使用しない。配付資料による講義とする。
2.参考文献としては、以下の5点が役に立つ。またその他は以下のサイトの「トクニオススメ」参照→ phttp://booklog.jp/users/hattlab (先頭のpを外して下さい)
1)須田慎一郎『下流喰い』
2)阿部司『食品の裏側』
3)南果歩『貧困大国アメリカ』
4)三浦展『貧困肥満』
 
自学自習についての情報 1.新聞の購読およびインターネット、テレビ視聴による時事問題理解を深める。
2.課題に挙げている書籍を可能な範囲で読む。
3.小学校、中学校、高等学校の家庭科の教科書の「家庭経済」の項目を読む。
4.NHKクローズアップ現代,BSドキュメンタリーなどを適宜視聴する。 
授業の形式 1.基本的に講義形式。
2.ただし適宜コメントをもとめたり、ミニ発表を行う。
3.映像資料視聴とそれに関連して意見交換の機会を設ける。
4.ただし,2〜3は講義進行の時間の関係で変更や割愛もある。 
アクティブラーニングに関する情報 1.講義課題を前提として,ミニプレゼンテーションの機会を受講生全員に課する。
2.講義内で課題を提示しその回答として時間内レポートを数回課する予定である。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 以下の4点による総合評価とする。
1.映像資料視聴に関するレポート作成(時間内実施)(10%)。
2.講義時間内小レポート(数回)(30%)
3.ミニプレゼン&QA(一人あたり5〜8分程度。パワーポイント使用も可能)(基本的に受講生全員に課する。受講人数と時間の関係で割当時間変動)(30%)。
4.総括時間内レポート(1回)(30%) 
その他(授業アンケートへのコメント含む) プレゼン課題,および時間内レポート課題については、第1回の講義において詳細を指示します。
別に示したように時間内でのレポート、プレゼンテーションにもとづき単位認定に必要な評価をします。
なお、社会情勢の変化や、より望ましい講義をする都合上、シラバスでしめした順序・内容通りの講義進行を行わないことがあります。あらかじめ了解しておいて下さい。 
担当講師についての情報(実務経験) 担当講師は,国・地方自治体の政策形成各種審議会委員の経験が豊富である。
その実務経験により社会政策が生活および生活課題にあたえる影響と課題についてのマクロ的視点の講義提供を行う。