科目名 |
臨床心理査定演習II |
クラス |
− |
授業の概要 |
臨床現場で用いられる代表的な投映法であるロールシャッハ・テストについて学び、ロールシャッハを用いた心理アセスメントへの理解を深める。エクスナー法(包括システム)によるロールシャッハ・テストの理論、実施法、コーディング、解釈の基礎とその臨床的活用について学ぶ。 |
授業の到達目標 |
ロールシャッハ・テストの被検者体験を通してロールシャッハへの理解および自己理解を深める。 ロールシャッハの基本的な考え方を理解し、実施・コーディング・解釈の基礎に触れて、ロールシャッハ・テストを用いた心理アセスメントの実際について理解を深める。 ロールシャッハを通して、人間を深く多角的に理解していくための視点を身につける。 |
授業計画 |
回 |
内容 |
1 | オリエンテーション / 投映法を用いたアセスメント |
2 | 実習(1)ロールシャッハ被験者体験 |
3 | 実習(2)結果の整理と解釈 |
4 | 実習(3)結果のフィードバック |
5 | 実施の方法と留意点 |
6 | コーディング(1)反応領域、発達水準、組織化活動 |
7 | コーディング(2)決定因子、形態水準 |
8 | コーディング(3)反応内容、平凡反応、特殊スコア |
9 | コーディング練習(1)個人練習 |
10 | コーディング練習(2)グループ討議 |
11 | 構造一覧表の作成と見方 |
12 | 事例の解釈(1)解釈の進め方、7つのクラスター |
13 | 事例の解釈(2)認知の三側面 |
14 | 事例の解釈(3)統制、状況関連ストレス、自己知覚、対人知覚 |
15 | 事例の解釈(4)感情、最終所見 |
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テキスト・参考書 |
テキスト:『包括システムによるロールシャッハ臨床−エクスナーの実践的応用』藤岡淳子 誠信書房 参考書:『ロールシャッハ・テスト−包括システムの基礎と解釈の原理』中村紀子・野田昌道監訳 金剛出版 その他の参考書の紹介は授業内で行う。 |
自学自習についての情報 |
テキストの授業該当箇所を必ず予習してから授業に臨むこと。 授業時間外にコーディング練習や事例の検討などの課題を行い、それをふまえて授業を進行する。 |
授業の形式 |
ロールシャッハ・テストの体験実習をを通して体験的に学び、フィードバックによりロールシャッハへの理解および自己理解を深めた上で、ロールシャッハの理論や方法について学び、心理アセスメントへの理解を深める。 個別での課題取り組みをふまえて、全体での発表やグループ討議を行う。 |
アクティブラーニングに関する情報 |
希望者にはロールシャッハ被験者体験実習を実施し、検査の体験とフィードバックを行う。 個別課題への取り組みをもとに、グループディスカッションを行う。 |
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) |
授業への参加態度(約50%)および課題への取り組み(約50%)によって総合的に評価を行う。 |
その他(授業アンケートへのコメント含む) |
投映法検査、特にロールシャッハ・テストは個人の理解を深める作業となるため、心理検査図版等の取り扱いは慎重に行い、プライバシーについても十分に留意して、責任をもって取り組むこと。 受講は教育臨床心理学コースに限る。 |
担当講師についての情報(実務経験) |
臨床心理士として、精神科病院や公立中学校スクールカウンセラー等の経験あり。 |