科目名 |
英語科教育実践特別演習 |
クラス |
− |
授業の概要 |
本授業は、英米文学および言語学を専門とする二名の教員が担当する。理論と教育実践を結ぶ教育課程の構造を強化し、それぞれの教員の専門分野における研究成果や知見をどのような形で英語教育に還元することができるかというテーマに焦点を当てる。英米文学および言語学のテキスト・専門書・論文等を使用し、英米文学分野においては、内容を深く理解するための読解力を伸ばす効果的なリーディング授業実践の在り方、言語学分野においては、語彙意味論・構文文法の分野を中心に、言語としての英語のよりよく理解するうえで有益な文法・構文に関する知識の習得とその活用の仕方を考究する。また、授業内容を踏まえ、受講生自らが英語科教育へ活用・応用を試みることができるように、適宜「考えるヒント」を示し、理論と実践の往還の視点に立ち、受講生の主体的な学びを支援したい。 |
授業の到達目標 |
1.英米文学分野では、生徒の読解力を伸ばす効果的な教育実践の方法論を学習し、英語の読解指導に活用することができるようになる。 2.英語学分野では、英語学研究の知見を英語の文法指導に応用する方法論を学習し、授業での実践を通してそれを活用できるようになる。 |
授業計画 |
回 |
内容 |
1 | オリエンテーション |
2 | 第2回から第8回までの担当者:奥村 文学作品(短編小説)を取り上げ、小説の形式、内容について講義、演習を行う(1)。(語りの仕組みやタイトルの意味など、新批評的分析を中心に。) |
3 | 文学作品(短編小説)を取り上げ、小説の形式、内容について講義、演習を行う(2)。(シンボリズムや文体論を中心に。) |
4 | 文学作品(短編小説)を取り上げ、小説の形式、内容について講義、演習を行う(3)。(時代背景や作者との歴史的、ジェンダー的分析を中心に。) |
5 | 文学作品(詩)を取り上げ、詩の形式や味わい方について講義、演習を行う。題材として、古典詩および現代の歌詞なども扱う。 |
6 | 文学作品と映像化された作品との関わりについて講義、演習を行う(1)。(文学作品の読解力を深めるための効果的な映像の使い方を探る-イギリス文化理解) |
7 | 文学作品と映像化された作品との関わりについて講義、演習を行う(2)。(文学作品の読解力を深めるための効果的な映像の使い方を探る-アメリカ文化理解) |
8 | 前半のまとめ |
9 | 第9回から第15回までの担当者:児玉 導入:英語学研究が英語教育に教えてくれること |
10 | 語彙意味論の考え方を取り上げ、文法知識の活用法についての研究を行う(以後14回まで同様)。 |
11 | 語彙意味論の考え方を取り上げ、文法知識の活用法についての研究を行う(項構造構文を中心に)。 |
12 | 構文理論の考え方を取り上げ、文法指導に役立つ実践についての研究を行う。 |
13 | 構文交替の考え方を取り上げ、文法知識の活用法についての研究を行う。 |
14 | 文法意識の高揚に繋がる効果的な英文法指導の在り方を考究する。 |
15 | 後半のまとめ |
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テキスト・参考書 |
リーディング用の教材および講義資料はプリントにして配布する。
・奥村担当分の参考書および自学自習用テキスト: W. L. ゲーリン他著、日下洋右、青木健訳 『文学批評入門』(彩流社、1986) 他の参考書、文献については、授業中に指示する。
・児玉担当分の参考書および自学自習用テキスト: 藤田耕司他(編)『最新言語理論を英語教育に活用する』(開拓社、2013) 他の参考書、文献については授業中に指示する。 |
自学自習についての情報 |
各担当者から指示されたように授業の予習を行うことで、テーマや教材に対する問題意識を高め、各自の問題点を明確にして授業に臨む準備をする。また、適宜、自学自習用テキストを用いて基礎知識の確認を行うとともに、参考書や他の文献を活用して授業内容の定着を図る。 |
授業の形式 |
講義と演習。特に演習の時間には、口頭発表や全体討論だけでなく模擬授業なども含めた実践に資する指導を一層重視し、受講生の継続的で主体的な学びに繋がる授業運営を展開したい。 |
アクティブラーニングに関する情報 |
グループ・ディスカッションおよび全体討論を行う。 |
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) |
成績評価は授業への参加態度と口頭発表(40%)および学期末のレポート提出(60%)に基づく。 |
その他(授業アンケートへのコメント含む) |
単位修得には授業への準備を含め相当な努力と熱意が必須。 |
担当講師についての情報(実務経験) |
高等学校での教育実践を踏まえて、受講者に教育現場での指導に資するポイントを効果的に教授できるように努めたい。 |