科目情報
科目名 子ども文化論 
クラス − 
授業の概要  子どもは「文化環境」と関わりながら、自らの心の世界や心性や感性など心身の資質・能力を豊かに成長させていきます。この教育は、乳児期や幼児期からスタートし、小学生やその後の教育へと発展していきます。この授業は、子どもを育てる「文化環境」をいかに捉えたらよいのか、どうあるべきなのかを理論的・実践的立場から研究することが目的です。子どもの心の成長・発達は、教育の根本です。子どもといかに関わることができるのか絵本論・紙芝居論・人形劇論・子どもの文学論、話す活動・見る活動・聞く活動、読み聞かせ・詩の創作などの多様な切り口から研究を進めていきます。また、基本理論をもとにプロの紙芝居や人形劇を観劇し、各種の体験的な演習や人形劇づくりを行い、文化環境の創造を実感をもって学んでもらう授業です。 
授業の到達目標 (1) 幼保・小学校の連続発達を視野に入れ、子どものための文化環境について理解を深める。
(2) 人形劇を作ることで、言語・音楽・造形など総合的なあり方に対する意義を考える。
(3) 子どもの文化環境を豊かにするにはどうしたらよいか考察を深める。
(4) 「情操」「感情」「思い」など、人間存在と文化環境との有機的な関係の理解を深める。 
授業計画
内容
1【子どもと文化環境】
子どもと文化の概論:子どもの心・感性の育ち  (1)かたりの意義と特質、 (2)絵本論1 :絵本の特性と子どもの成長 
2絵本論2 
3【紙芝居の上演】 
4【人形劇の上演】 
5【人形との出会い、演ずる楽しさ、感じる体験の大切さ】
 数多くの人形と出会っていただき、感じる活動の基本を探ります。過去の本授業での人形劇もご紹介します。
 
6【詩をつくる、感性の世界にであう】 
7紙芝居の成立と魅力 
8人形の作り方の講義、班編成(打ち合わせ) 
9人形劇作り シナリオづくり 
10人形劇作り 登場する人形の成型 
11人形劇作り 人形の着彩 
12人形劇作り 服等の演出、作成 
13リハーサル 
14上演会 Aグループ 
15上演会 Bグループ 
 
テキスト・参考書 ・参考になる文献は、授業で紹介します。 
自学自習についての情報  この授業に先立って、図書館を活用して、絵本・詩の本・創作など幅広く読書をしてください。
クラス作りに生かすために、教育現場の観察に行ったときに、子どもの心身の成長に関わる心や精神世界にいかに関わればよいのかを考えてみて下さい。 
授業の形式 ・講義と実習とで実施します。 
アクティブラーニングに関する情報 オリジナルの人形との関わり活動、ミニ人形劇をつくります。その基本として、演劇的な人形の操作を実践的に演習します。また、プロの人形劇団の人形劇を観劇します。紙芝居の上演経験や詩の創作体験から心の世界の表現の楽しさについて深めていきます。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) (1) 子どもの文化の概説から絵本論、紙芝居論など毎回の講師へのショートコメント 40%
(2) 受講生で人形体験映像やミニ劇をつくる。創作の人形劇を演じる。
授業内容をふまえながら、「子どもの文化」についてレポートを書く。 60%
 ただし、(1)〜(2)までの課題は、相互に深く関連を持っているので、全て提出もしくは参加しなければ単位不認定とします。なお、経験する内容が多いので、出席を重視します。 
その他(授業アンケートへのコメント含む) 集中講義ですが授業アンケートを実施しています。高い評価をいただいています。直接、人形劇(ギニョール)や糸操り人形を操るのは初めてだという感想もあります。受講希望者が、100人を超える場合人数制限をおこなうことがあります。また、授業後1週間でレポートを提出をもとめます。提出日と提出時間、提出場所を指定してレポートの受け取りをおこないます。レポートの授受を確実に行うため、メールでの提出はしていただいていません。この2点に留意してください。授業アンケートで、人形劇をシナリオから人形作り、上演まで体験できる点が評価が高い。100冊の絵本コーナーをつくったり、人形劇の舞台の設置など授業運営にベストを尽くしていきたいと思っています。 
担当講師についての情報(実務経験) コーディネータは、小学校で非常勤、高等学校で勤務していました。現在は、保育園や小学校などの先生への研修支援活動をしています。学校が、子どもの心と心をつなぎ、いかに豊かな成長をはかっているか、実際の創作活動を通じて実践的に指導を行っていきたいと考えています。