科目情報
科目名 発達心理学講読 
クラス − 
授業の概要 発達心理学に関する文献を講読する。テキストは「発達心理学再入門−ブレークスルーを生んだ14の研究」を使い、各自分担した部分についてレジュメを作り発表してもらう。受講者数や受講者の関心・意欲によって、取り扱う順序を変えたり、特に後半は各自が選択した文献を読み進めていくこともある。 
授業の到達目標 発達心理学で扱われているテーマや議論について基本的な知識を得るとともに、各自の問題意識とも関連する研究論文を読み進める力を伸ばし、当該研究領域における方法論や現在議論の中心となっている事柄について理解することができる。 
授業計画
内容
1オリエンテーション。授業の進め方の説明や発表の分担を行う。 
2担当者による発表・ディスカッション・解説 (アタッチメントと早期の社会的剥奪 − ハーロウのサルの研究再訪) 
3担当者による発表・ディスカッション・解説 (条件づけられた情動反応 − ワトソンとレイナ−の「アルバート坊や実験」を越えて) 
4担当者による発表・ディスカッション・解説 (崖っぷちの乳児 − 視覚的断崖を超えて) 
5担当者による発表・ディスカッション・解説 (ピアジェ再訪 − 子どもの問題解決能力の研究からの一展望) 
6担当者による発表・ディスカッション・解説 (乳児期のおける模倣 − メルツォフとムーア(1977)の研究再訪) 
7担当者による発表・ディスカッション・解説 (乳児期における対象の永続性 − ベイラージョンの跳ね橋実験再訪) 
8担当者による発表・ディスカッション・解説 (子どもの目撃記憶と被暗示性 − セシとブルックのレビュー(1993)再訪) 
9担当者による発表・ディスカッション・解説 (IQはどれほど上げることができるのか? − ジェンセン(1969)の問いへの答えへの最新の展望) 
10担当者による発表・ディスカッション・解説 (読みとつづり − ブラッドリーとブライアンの研究再訪) 
11担当者による発表・ディスカッション・解説 (心の理論と自閉症 − バロン=コーエンたちのサリーとアン課題を超えて) 
12担当者による発表・ディスカッション・解説 (道徳性の発達 − コールバーグの段階再訪) 
13担当者による発表・ディスカッション・解説 (攻撃性 − バンデューラのボボ人形研究を超えて) 
14担当者による発表・ディスカッション・解説 (言語発達 − エイマスたちによる/ba/と/pa/の弁別研究再訪) 
15担当者による発表・ディスカッション・解説 (子どもにおけるレジリエンス − ラターの名著とその後の発展) 
 
テキスト・参考書 テキスト 「発達心理学再入門 − ブレークスルーを生んだ14の研究」 アラン・M・スレーター/ポール・C・クイン編 加藤弘通/川田学/伊藤崇 監訳 2017年 新曜社
参考書は授業中に適宜紹介する。 
自学自習についての情報 講読するテキストや文献については、自分が担当する部分以外も必ず事前に熟読し、疑問点やさらに知りたい部分などを予め明確にしておくこと 
授業の形式 演習形式。原則として受講者が担当する部分を分担し、レジュメを作成し、交代で発表する。それを元にして全員でディスカッションし、必要に応じて教員が解説を加える。毎回、授業後に「フィードバックシート」を記入し、次の授業日に提出する。 
アクティブラーニングに関する情報 分担して発表し、それを元にしてディスカッションする。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 期末テストは行わない
担当した部分の発表準備と発表40% ディスカッションへの参加や授業への貢献30% フィードバックシート30%として評価する。 
その他(授業アンケートへのコメント含む) 1回目の授業で分担を決めるので、必ずテキストを持参のこと。
発達心理学の概略を学んでいることが望ましいが、意欲があればこの限りではない。自分の問題意識に基づいて文献を読み進めていくことの楽しさと充実感を体験するとともに、それが可能になる基礎的な知識や素養を身につけていくようにして欲しい。 
担当講師についての情報(実務経験) 中高社会科教員19年、養護学校/特別支援学校教員19年、小学校特別支援教室巡回心理士1年、保育所巡回相談員3年目。
公認心理師、臨床発達心理士SV、学校心理士SV、ガイダンスカウンセラー