科目情報
科目名 国文学特講 
クラス − 
授業の概要 半期に一回、芥川賞受賞作品はメディアでも必ず取り上げられる。10代での受賞、お笑い芸人の受賞、アイドルの作品のノミネートなど、近年は作者のバックグラウンドも大きく話題になる。文学作品の題材やテーマは同時代の文化と密接に関わっていることが多い。仮想通貨を扱った作品が芥川賞を受賞したことは記憶に新しいが、たとえば50年後の読者が仮想通貨の文化的含意を理解しようとすれば、注釈のような作業が必要だろう。そうだとすれば私たちは、同時代の作品をより理解しやすい特権的な位置に生きていると言えるのではないだろうか。この授業では主に2000年以降に芥川賞を受賞した作品のうちいくつかを取り上げ、その作品を通じて現代の社会や私たちの生についての理解を深めることを目的とする。 
授業の到達目標 1.21世紀の日本文学の特徴について説明することができる。
2.文学作品を通じて社会や生について考察することができる。
3.文学作品をテクストや文化的背景に基づいて解釈することができる。 
授業計画
内容
1ガイダンス 
2第104回1990年下 小川洋子『妊娠カレンダー』
(受講者の関心によって取り扱う作品は変更されることがある) 
3第115回1996年上 川上弘美『蛇を踏む』 
4第127回2002年上 吉田修一『パーク・ライフ』 
5第130回2003年下 綿矢りさ『蹴りたい背中』 
6第138回2007年下 川上未映子『乳と卵』 
7第146回2011年下 円城塔『道化師の蝶』 
8第150回2013年下 小山田浩子『穴』 
9第152回2014年下 小野正嗣『九年前の祈り』 
10第153回2015年上 又吉直樹『火花』 
11第155回2016年上 村田沙耶香『コンビニ人間』 
12第161回2019年上 今村夏子『むらさきのスカートの女』 
13第164回2020年下受賞作、第165回2021年上受賞作、第166回2021年下受賞作のいずれか 
14第164回2020年下受賞作、第165回2021年上受賞作、第166回2021年下受賞作のいずれか 
15おわりに 
 
テキスト・参考書 【テキスト】小川洋子『妊娠カレンダー』など、授業で扱う小説。ただし教員が配布するので購入の必要はない。 
自学自習についての情報 作品は事前に通読しておいてください。授業前のディスカッションのためにPCやスマホを用いることがあります。 
授業の形式 グループディスカッションを中心に進める。受講者は積極的に発言することが求められる。 
アクティブラーニングに関する情報 授業中にグループ・ディスカッションや意見交換を行う。
能動的、主体的な学習を出席者には求める。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) ディスカッションの参加度(60%)
学期末レポート(40%)
※欠席:1回…−5点、2回…−15点、3回…−30点、4回…−50点 
その他(授業アンケートへのコメント含む)  
担当講師についての情報(実務経験)