科目情報
科目名 英語文学演習II 
クラス − 
授業の概要 20世紀イギリスを代表する小説家のひとりE.M.フォースター(1879-1970)の最初の小説作品を読む。創作当時26歳とは思えないほど完成度の高い作品で、異文化接触というフォースターの作品全体を貫くテーマが据えられている。登場するイタリア人とイギリス人(ラテンとアングロサクソンの文化の違い)が引き起こす騒動がユーモラスに描かれ、作者自身の育ったイギリス中産階級の価値観に対する皮肉と風刺が絶妙な文章で表現されている。授業では英文を味わいながら、フォースターという小説の大家の作り出す世界とその手際を考察したい。  
授業の到達目標 文学作品の精読を通して、異文化理解や人間への洞察を深める。澄明で格調高い文体を味読し、英語への理解を深める。小説が描く様々な問題点に対する批評眼を養いながら、受講生独自の作品の解釈を目指す。 
授業計画
内容
1Introduction(授業の進め方、作者の紹介と歴史的背景について)
 
2Where Angels Fear to Tread(ch.1)(物語の背景・登場人物) 
3ditto (Ch.1)(中産階級の意識) 
4ditto (ch.2)(語りの手法) 
5ditto (ch.3)(異文化接触) 
6ditto (ch.3)(風土と習慣) 
7ditto (ch.4)(視点) 
8まとめ・中間テスト 
9ditto (ch.5)(心理描写) 
10ditto (ch.6)(シンボリズム) 
11ditto (ch.7)(自己発見) 
12ditto (ch.8)(聖と俗) 
13ditto (ch.9)(グロテスク) 
14ditto (ch.10)(エンディング) 
15全体のまとめ 
 
テキスト・参考書 E.M. Forster, Where Angels Fear to Tread
ISBN-13 ? : ? 979-8703052105 テキストは各自、あらかじめ入手しておくこと。
参考書、関連書籍については、授業内で適宜指示する。 
自学自習についての情報 本書には翻訳があるが、必ず原文で読み章ごとに概要をまとめ、提示された課題について考察する。これらの作業を積み重ねるなかで自分のテーマを設定し、最終的な小論に取り組んでほしい。 
授業の形式 演習形式。授業は発表担当者の発表を中心にディスカッションを行う。 
アクティブラーニングに関する情報 可能であればグループディスカッションの形で展開したい。グループ活動が難しい場合は、毎回あらかじめディスカッションのポイントを提示し、授業において発表してもらう。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 授業への貢献および口頭発表 20% 試験30% 期末レポート 50% の予定 
その他(授業アンケートへのコメント含む) 小説を原文で通読することを目標にしているので、一度にまとまった分量の英語を読む。毎回の予習は必須である。学期の終わりには各自選んだテーマを小論文という形でまとめてもらう。原文を読む力をつけることも目的の一つなので、英文和訳を中心とした筆記試験も実施する予定。  
担当講師についての情報(実務経験)