科目名 |
昆虫学 |
クラス |
− |
授業の概要 |
昆虫は小学校以降の理科教育で、重要な地位を占める。また、生物多様性において重要な地位を占め、農林業にも強い関わりを持つ。昆虫の分類、形態とその進化、他生物との関係を紹介する。害虫とヒトの関わりや、教育材料としての昆虫の活用についても講義する。 |
授業の到達目標 |
昆虫が進化させた多様性と共通性を理解できるようになる。 昆虫の特徴を理解し、セキツイ動物等と比較できるようになる。 昆虫の一生(生活史)を理解し、そこに見られる法則性を理解できる。 形質の進化を引き起こした要因(究極要因)を考える方法を身につける。 学校教育で必要となる昆虫の一般知識・トピックを得て、身近な自然を教材化する力をつける。 |
授業計画 |
回 |
内容 |
1 | なぜ昆虫を学ぶのか |
2 | 昆虫の外部形態(1) 昆虫の体制の進化史 |
3 | 昆虫の外部形態(2) 付属肢の多様化・頭部および口器の多様化 |
4 | 昆虫の内部構造(1) 運動器官としての昆虫の筋肉と外骨格 |
5 | 昆虫の内部構造(2) 昆虫の皮膚・脱皮/昆虫の循環器と血液 |
6 | 昆虫の内部構造(3) 昆虫の消化器系・共生微生物 |
7 | 昆虫の内部構造(4) 昆虫の呼吸器系とその多様化 |
8 | 昆虫の実習(1) 冬の昆虫の野外観察 ・ ICT機器の活用 |
9 | 昆虫の実習(2) 昆虫の形態観察 |
10 | 昆虫の生態(1) 昆虫の生活史戦略と休眠 |
11 | 昆虫の生態(2) 昆虫の移動・分散戦略 |
12 | 昆虫の生態(3) 昆虫の有性生殖と性差 |
13 | 昆虫と進化(1) 共進化と進化的軍拡競争 |
14 | 昆虫と進化(2) 相利共生の進化と昆虫 |
15 | 昆虫とヒト(1) 害虫防除と応用昆虫学 |
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テキスト・参考書 |
参考書 松香光夫ほか『昆虫の生物学』(玉川大学出版部) 平嶋 義宏ほか「教養のための昆虫学」東海大学出版部 石川良輔『昆虫の誕生』中公新書 クレブス・デイビス・ウェスト『行動生態学第四版』 |
自学自習についての情報 |
・2回の講義に約1度の頻度で小テストを実施するので、復習および答案返却後の振り返りを確実に行うこと ・ICT教材の製作やミニレポート等の課題を課すことがある。講義資料や参考書を活用して積極的に取り組むこと ・講義後、参考書の対応する範囲を読んで、各回の学びを発展させておくこと。 |
授業の形式 |
講義形式 |
アクティブラーニングに関する情報 |
適宜、レスポンスペーパーなどを介したディスカッションを行う。 一部の内容に昆虫標本の観察、マクロ撮影実習等の活動を含む。 |
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) |
期末試験(60%)および6-7回程度課す小テスト(40%)を合計して判定する。 |
その他(授業アンケートへのコメント含む) |
昨年度の授業アンケートによればテキストや解説がやや難しかったので、資料の増補改訂を行い、詳細に解説する。 昨年度よりも農学的トピックを増やし、最新のテーマにも触れることにする。 |
担当講師についての情報(実務経験) |
講師は応用昆虫学、進化生態学、環境生物学の研究者として研究を続けてきた。本講義では、応用昆虫学分野と 環境生物学分野の研究経験に基づいて農学的内容(総合的害虫管理など)を、進化生態学分野の研究経験に基づいて 昆虫の進化生態学の内容を講義・演習する。
また、講師はアゲハチョウ幼虫の生態学的研究と教材化、身近な自然を用いたICT教材開発、自然観察会の 企画・実施や、自然を探求するワークショップの講師等を務めている。これらの経験に基づいて自然教育に 関わる内容(自然観察やICT教材制作)の講義と演習を行う。 |