科目情報
科目名 絵画演習 
クラス − 
授業の概要  制作活動の持つ「作業」の問題に重点を置く。
 具体的なもの−材料に接し、その特性とつきあうことを通じて、各自の制作研究のテーマを探り明確にするとともに、自分にとっての「絵」とは何かを考え、レポートやディスカッションを通じて、それらを言葉にすることを目指す。 
授業の到達目標  美術−絵画の制作における「作業」ということを考えていく。
 実習を通じて「もの」とつきあう感覚を養う。同時に、レポートやディスカッションを通じて、「美術−絵画」とは何かについて、掘り下げて考える。 
授業計画
内容
1導入 「作業」について 
2「もの」とかかわる 絵具について 
3作業者の「今」と判断 
4作業の集積物としての「絵画」 
5作業の実際(1) 油彩画の古典技法 パネルへのニカワを用いた布貼り 
6作業の実際(2) 油彩画の古典技法 白亜を用いた下地塗り 
7作業の実際(3) 油彩画の古典技法 卵を用いたテンペラメディウムづくり 
8作業の実際(4) 油彩画の古典技法 テンペラ技法による下絵制作 
9作業の実際(5) 油彩画の古典技法 油彩メディウムづくり 
10作業の実際(6) 油彩画の古典技法 ピグメントからの油彩絵具づくり 
11作業の実際(7) 油彩画の古典技法 油彩画表面の分析 
12作業の実際(8) 油彩画の古典技法 油彩画制作 
13作業の実際(9) 油彩画の古典技法 ベネチアンテレピンを用いた加筆用メディウムづくり 
14作業の実際(10) 油彩画の古典技法 ベネチアンテレピンによるつやのある絵画表面  
15作品発表 まとめ 
 
テキスト・参考書 テキスト:指定しない。
参考書 :マックス・デルナー「絵画技法体系」、グザヴィエ・ド・ラングレ「油彩画の技術」等
     必要に応じてプリント資料を配付する。 
自学自習についての情報  絵画制作においては、絵画表面の変化にもとづく一人一人の判断が重要です。特に今回取り組む古典技法においては、乾かす時間も含めてゆっくりと絵を見ることが必要です。授業時間外でも作業を重ねていただけたらと思います。 
授業の形式 実習・講義 
アクティブラーニングに関する情報  各自の活動をもとにしたディスカッションを重視します。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点)  工程ごとの発表、レポート・ディスカッション等50%、作品内容30%、研究態度等20%
 
その他(授業アンケートへのコメント含む)  油彩画の古典技法を体験することを授業内容に含むが、ものとかかわる感覚について考えることが大切であり、その技法の習得が目的ではないと考えています。 
担当講師についての情報(実務経験)  担当講師は、美術作品を継続して発表するとともに、中学校・高等学校での美術科を担当した経験を持ちます。本学美術科を定年退職後、非常勤講師として勤務しています。