科目情報
科目名 漢字書法II 
クラス − 
授業の概要 木簡・残紙他にみられる行草体の発生期のから近現代の行書や草書の字体や書法を通覧し研究する。
また、その技法を手に入れ書教育に生かすとともに、自身の創作に生かすべく鍛錬する。 
授業の到達目標 多岐にわたる中国や日本の書法における行草書法の理論・実技の習得。
また、その手に入れた技法を駆使して新しい創作表現を模索する。 
授業計画
内容
1ガイダンス・研究倫理についての説明
行書、草書の成立 書作品の作り方 
2木簡・残紙他の古典資料による行草書の萌芽について
 
3王羲之書法の若年期から完成期について考える 
尺牘(初月帖、姨母帖ほか)と蘭亭序
 
4王羲之の石刻資料に学ぶ 
集王聖教序
 
5興福寺断碑にみる唐代趣向の変化 
 
6王羲之の草書を学ぶ(十七帖)
 
7尺牘(喪乱帖、孔侍中帖)による王羲之書法の展開 
8王献之の書法(中秋帖、鴨頭丸帖)
唐太宗の書法(温泉銘、晋詞銘帖) 
9顔真卿の三稿(祭姪文稿、祭伯文稿、争坐位文稿) 
10唐代の草書のについて
(懐素/孫過庭) 
11宋代の書法研究
(蘇東坡/黄山谷の書法) 
12米元章と宋元代以降の書 
13明代の書 横幅形式を中心に 
14明末以降の書 条幅作品の研究 
15行草書による創作・合評 
 
テキスト・参考書 書道テキスト第8巻 (大東文化大学書道研究所編)
中国法書選、書道全集、ほか 
自学自習についての情報 不断の書の鍛錬を必要とする授業である。授業以外でも多くの行草書臨書や創作作品の制作を行いたい。そして、自身の趣向に適った古典を対象としてより深く学び、その書法を我がものにすべく励んでほしい。 
授業の形式 実習と合評 
アクティブラーニングに関する情報 書道にかかわりの深い博物館や美術館、書にゆかりの深い寺院などに積極的に足を運び、本物に触れて自らの書の造詣を深める授業を行う。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 提出作品・関連レポート(70%)積極的な授業への参加姿勢や欠課時数等(30%) 
その他(授業アンケートへのコメント含む) 書の学習は日頃より各自で練習することが大切である。よって条幅等、授業時間外に課題を課すことがある。 
担当講師についての情報(実務経験) 高等学校、大学の教員、また書作家としての経験をもつ。その経験から得た知識や情報、技術などを学生と共有し、これからの書教育や書作の未来を模索する一助としてほしい