科目情報
科目名 漢字書法III 
クラス − 
授業の概要 篆書と隷書の字体と書法を研究するもので、漢字の発生から書体の変遷、各体の成熟期と清代の研究などを時代を追いながら通覧し実習していく。
また、そこで手に入れた書法技術を駆使し、作品制作に生かす 
授業の到達目標 多岐にわたる中国書法の篆隷書法の理論・実技の習得.
また、その書法に立脚した創作作品を作る。 
授業計画
内容
1ガイダンス・研究倫理について 
漢字の成立 篆書、隷書の基本的な筆法
 
2古代の文字。甲骨文とその周辺 
3金文について(毛公鼎・散氏盤を中心として) 
4石刻の最初 石鼓文
 
5木簡・竹簡・残紙ほかの新出資料
 
6書体の完成 泰山刻石・権量銘 
7様々な 篆書作品の展開
篆書を使った作品制作 
8書体の変化
魯孝王刻石・莱子侯刻石・開通褒斜道刻石
 
9隷書について
石門頌・礼器碑 
10隷書美の完成
張遷碑・曹全碑 
11隷書法の展開と個性的な表現
乙瑛碑・史晨碑 
12簡牘・帛書にみる書体の混沌 
13清代の古代文字研究について
趙之謙の書 
14清代末の古代文字による書の展開
呉昌碩の研究 
15様々な篆隷書作品の模索・制作・合評 
 
テキスト・参考書 書道テキスト第5巻 篆書(大東文化大学書道研究所編)
書道テキスト第6巻 隷書(大東文化大学書道研究所編)
中国法書選、書道全集、ほか 
自学自習についての情報 不断の書の鍛錬を必要とする授業である。授業以外でも多くの篆書・隷書臨書や創作作品の制作を行いたい。多様な古代文字の魅力を探り、その根源にある書法原理を我がものにすべく励んでほしい。 
授業の形式 実習と合評 
アクティブラーニングに関する情報 書道にかかわりの深い博物館や美術館、書にゆかりの深い寺院などに積極的に足を運び、本物に触れて自らの書の造詣を深める授業を行う。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 提出作品・関連レポート(70%)積極的な授業への参加姿勢や欠課時数等(30%) 
その他(授業アンケートへのコメント含む) 書の学習は日頃より各自で練習することが大切である。よって条幅等、授業時間外に課題を課すことがある。 
担当講師についての情報(実務経験) 高等学校、大学の教員、また書作家としての経験をもつ。その経験から得た知識や情報、技術などを学生と共有し、これからの書教育や書作の未来を模索する一助としてほしい