科目情報
科目名 和楽器演習III 
クラス − 
授業の概要 ●和太鼓の楽しさを実感する。
●楽器の特徴、様々な奏法、ジャンル(伝統演目・現代創作曲)、歴史的背景や変遷、地域性(気質・風習・方言)等を学びながら、主に郷土芸能の中で打たれる太鼓やお囃子(独特のリズム感等)に触れることで、豊かな日本の音楽の一端を身を以て体感する。
●授業で役に立つよう、シンプルな演目及び、合奏可能な演目を取り扱う。
●授業で子どもたちをリードできるよう、地打ちを一定のテンポで打ちながら、言葉を発するトレーニング(ダブル&トリプルタスク)を行う。 
授業の到達目標 ●和太鼓及び関連する楽器の種類や奏法についての知識を習得する。
●地打ち(ベースリズム)が打てるようになる。
●簡単なリズム構成が作れるようになる。
●和太鼓を通じ、「自分を知り、仲間を感じ、互いを認め合う」というプロセスの中で成長する喜びを獲得する。
●日本各地に様々な郷土の太鼓がある事を知り、興味を深めることで、将来子ども達と同じ目線で成長できる教師としての素地を養う。 
授業計画
内容
1講義1 
「和太鼓とは」 
・和太鼓の種類(楽器・奏法) ・郷土芸能の太鼓と現代創作太鼓 ・和太鼓と地域社会(コミュニティ、教育・福祉での活用) 
・口伝による日本の音楽(音楽脳と言語脳、自然観) ・自然物から成る楽器(日本人の音楽感・濁った音) 
2実技1 
「和太鼓の楽しさに触れる」
・立奏法基礎(バチの握り方と振り方、加重抜重) ・おろし(「間」…時間・空間の意識) ・全音符?八分音符のリズム打ち ・様々な楽器に触れる
・簡単な構成を口唱和(口唱歌)で覚えてグループで演奏する  
3実技2 
「基本リズム練習とグループによる練習方法」 
・基本リズムの練習と応用  ・地打ちトレーニング1(一定のテンポで) ・見よう見まね(コール&レスポンス) ・サーキットトレーニング  
4実技3
「様々な地打ちと奏法」 
・地打ちトレーニング2(様々なテンポで・唱和を口にしながらetc.) ・日本各地の地打ち(方言・気質) ・立奏・座奏・やぐら打ちetc. 
5実技4
 「1台の太鼓をみんなで楽しむ」
・『三ッ打ち』(福井県)…簡単なリズムパターンの習得・実践  ・裏拍から始まる太鼓 ・「トントコ」ではなく「トコトン」 
6実技5
「自分のリズムを作る」 
・『三ッ打ち』(福井県)…リズムを組み合わせて自分の表現を作る ・お祭りでの太鼓を再現 
7講義2 & 実技6 
「体格、価値観、生活環境の変化が及ぼした影響」
・『節分太鼓』(京都府丹後) ・基本リズム実践 ・かけ声と太鼓 ・地打ちの手順の違いによる印象の違い 
8実技7
「横打ち」
・三宅太鼓(東京都三宅島) 太鼓と木遣り唄 
9講義3&実技8
「京都のお祭り」
・『祇園祭と六斎念仏』 歴史と体験 
10実技9
「曳山囃子に触れる ー西の水口、東の屋台ー」 
・『水口ばやし』(滋賀県)・・・口唱和と5つの音 ・『屋台ばやし』(埼玉県)・・・図形でリズムを覚える  ・それぞれにみる独特の地打ち   
11実技10 
「集団演奏1」 
・『ぶちあわせ太鼓』 (神奈川県) 基本リズムの習得・表現・仲間意識 
12実技11 
「集団演奏2」 
・『ぶちあわせ太鼓』 (神奈川県) 回転打ち?フィニッシュまで 
13実技12
「実技試験に向けた演習・ディスカッション」 
1.地打ちをしながら口唱和(ぶちあわせ太鼓) 2.個人打ち(三ッ打ち) 3.団体打ち(ぶちあわせ太鼓)  
14実技13 
「実技試験(成果発表会)」 
15講義4
「まとめ・質疑応答・レポート記入提出」 
 
テキスト・参考書 テキスト:太鼓センター発行「和太鼓入門」(2,200円) 授業初日に会場にて販売いたします。
コロナウイルス感染防止のため、個人用に太鼓のバチを購入してもらいます(2,200円です)。(すでに長胴太鼓用のバチを持っている人は購入の必要はありません。)
 
自学自習についての情報 授業内で配布する資料を参照し、授業外の時間も利用して口唱和等、反復・復習をする。
楽器を用いた自主練習を希望する場合は、音楽科教員に相談してください。 
授業の形式 実技演習形式・講義形式 
アクティブラーニングに関する情報 グループワーク・ディスカッションを行う 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 1.実技試験50% 2.レポート30% 3.受講態度・姿勢20% 
その他(授業アンケートへのコメント含む) ・実技については運動のしやすい服装と上靴(運動靴または地下足袋)を着用
・実技はグループ活動が中心のため、遅刻や欠席をしないように注意してください。
・水分補給できるよう、飲みものを各自持参してください。 
担当講師についての情報(実務経験) 株式会社太鼓センター講師(講師歴18年)、3歳から90歳まで幅広い年代層に指導。
京都産業大学附属中学校にて毎年和太鼓の授業を担当。
企業研修での和太鼓指導や外国人向けワークショップ等指導実績多数。
太鼓演奏集団祝座 座長
京都市及び京都高度技術研究所主催の高齢者認知症予防プロジェクトに参加。和太鼓プログラムの効果検証に取り組み、高齢者施設での指導を行う。