科目情報
科目名 教育心理学特別演習II 
クラス − 
授業の概要 前半では、学校教育においても重要性が高い心理的概念である自尊感情に関する書籍を演習方式で読む。後半は、教育心理学をはじめとした領域に関する論文講読と発表を行い、知見の心理学的分析および学校教育への応用可能性について検討する。 
授業の到達目標 1.教育心理学の文献から、研究の理論的背景、手法、主張を理解する。
2.教育心理学の知識を自身の研究計画や教育実践に生かすことができる。
3.修士論文の執筆に向けて、文献の収集や講読のスキルを身につける。 
授業計画 前半(第1回〜第10回)は、自尊感情に関する書籍を演習形式で検討する。後半(第11回〜第15回)の学習内容は、受講者の所属専攻や現職教員の授業登録状況を勘案して、取り上げる文献や資料を決定したい。
内容
1オリエンテーション:授業の進め方、教科書の概要、レジメ作成と発表の仕方、担当部分の確定
・受講生による研究関心の共有 
2自尊感情の心理学(1):自尊感情とは何か(授業担当者によるモデルの提示) 
3自尊感情の心理学(2):自尊感情と本来感 
4「自尊感情」に関する諸概念(1):自己効力、時間的展望 
5「自尊感情」に関する諸概念(2):達成目標、動機づけ 
6「自尊感情」に関する諸概念(3)社会情動的スキル、過剰適応 
7「自尊感情」に関する諸概念(4):レジリエンス、幸福感と感謝、心理的ウェルビーイング 
8「自尊感情」概念再考(1):自己の理解のしかた 
9「自尊感情」概念再考(2):自尊感情の進化 
10「自尊感情」概念再考(3):「自尊感情」概念の相対化 
11論文講読演習
・文献収集や論文講読の行い方など関する講義
・研究計画発表 
12論文講読実践1:教育心理学 
13論文講読実践2:発達心理学 
14論文講読実践3:学校心理学 
15全体の総括・今後の展望の共有
・修正版の研究計画発表 
 
テキスト・参考書 テキスト(授業前半):中間玲子(編)『自尊感情の心理学―理解を深める「取り扱い説明書」』 金子書房 2016年
授業後半の論文は、受講生の人数と専攻に応じて担当教員と受講生のいずれが用意するかを決定する。参考書は必要に応じて、授業中に紹介する。 
自学自習についての情報 テレビや新聞の教育に関する番組や記事を読むことを通して、取り上げられている出来事を心理学的概念で説明しようとする習慣をつける。
授業で行う文献の収集と講読の手法を修士論文の執筆においても活用する。 
授業の形式 前半は、受講生が興味・関心のある章を選び、報告する。単に教科書の内容を報告するだけでなく、関連する文献や資料も読み込み、紹介をして頂く。後半は、受講者の希望や属性、修論テーマなどと関係の強い文献や実践報告等を選び、討論を中心とした授業にしたい。 
アクティブラーニングに関する情報 本講座は演習形式であるため、発表担当者のみならず、参加者全員が討論に参加することを前提とする。発表担当者には、紹介する文献以外に関連する文献にもできるだけ多くあたり、レジュメ等に引用して紹介していただきたい。授業担当者も、関連する重要文献や資料を適宜配布し紹介する。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 参加態度(15%)、発表(45%)とレポート(40%)による総合的な評価を行う。 
その他(授業アンケートへのコメント含む) 積極的にディスカッションに参加して頂きたい。心理学専攻以外の大学院生の受講も積極的に歓迎したい。 
担当講師についての情報(実務経験)