科目情報
科目名 臨床心理査定演習I 
クラス − 
授業の概要 臨床心理学を基盤とした心理アセスメントの基本的な考え方への理解を深める。アセスメントのための基礎理論について学んだ上で、心理アセスメントの方法の一つである心理検査の理論と方法について、主要なパーソナリティ検査を取り上げて、心理検査の導入、実施、結果の整理、解釈の方法と留意点について理解し、それらを通した事例の理解と臨床現場における援助への応用について学ぶ。さらに、学校現場を始めとした集団の力動についても学び、集団における事例の検討を行う。 
授業の到達目標 心理アセスメントの基本について理解する。さらに心理検査を用いたアセスメントについて、臨床実践に活用していくための基礎的な力を身につけることを目標とする。また、集団における事例理解について学ぶ。 
授業計画
内容
1オリエンテーション / 心理アセスメントについて 
2アセスメントのための基礎理論1:乳幼児期・児童期・青年期の情緒的発達 
3アセスメントのための基礎理論2:精神分析理論に基づく心のメカニズム 
4質問紙法 
5投映法(1)文章完成法 
6投映法(2)PFスタディ:スコアリングと解釈 
7投映法(3)PFスタディ:事例の検討 
8描画法(1)バウムテストの体験 
9描画法(2)バウムテストの解釈とフィードバック 
10描画法(3)子どもの事例 
11描画法(4)成人の事例 
12描画法(5)スクィグル 
13アセスメントのための基礎理論3:集団力動と観察法 
14集団における事例の検討1:幼児期・児童期の事例 
15集団における事例の検討2:青年期の事例 
 
テキスト・参考書 参考書:『心理査定実践ハンドブック』創元社
    『こどものこころのアセスメント-乳幼児から思春期の精神分析アプローチ』岩崎学術出版社
    『樹木画テスト』北大路書房
    『学校現場に生かす精神分析:実践編』岩崎学術出版社
その他の参考書は授業内で適宜紹介し、必要に応じて資料を配布する。 
自学自習についての情報 授業時間外における個別課題の取り組みやグループ単位でのディスカッション・事例の検討・所見の作成などの課題を行う。 
授業の形式 心理アセスメントに関する文献の購読、心理検査のロールプレイや事例の検討、所見作成などの課題を行う。グループ分けを行い、小グループでのディスカッションや課題への取り組みをふまえて、全体での討議を行い授業を進行する。
小グループごとのディスカッションや課題が中心となるため、毎回の出席や授業時間外のグループワークへの主体的な参加が必須となる。 
アクティブラーニングに関する情報 個別課題への取り組みをもとに、グループディスカッションを行う。
バウムテスト等の被検者体験実習を実施し、検査の体験と解釈・フィードバックを通して、検査への理解と自己理解を深める。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 授業への参加態度やグループワークへの取り組み(50%)、心理検査ごとのレポート提出(50%)によって総合的に評価を行う。 
その他(授業アンケートへのコメント含む) 心理検査の実施や用具・記録用紙等の取り扱いは慎重に行い、プライバシーについても十分に留意して、責任をもって取り組むこと。 
担当講師についての情報(実務経験) 臨床心理士として、精神科病院や公立中学校スクールカウンセラー等の経験あり。