科目情報
科目名 英語学特論IV 
クラス − 
授業の概要 本授業では、「文法のネットワーク」という観点から、言語構文の形成に関するDiesselの言語理論を文献の精読を通して学習するとともに、Hilpertの構文理論(構文文法)を取り上げ、Goldberg理論と対照させて考察を加える。専門性の高い内容であるため、認知言語学の基礎を修得済みであることを前提として授業を進める。認知言語学の基礎については、各自、参考書や他の関連文献を活用し、教室外での学習によって補ってもらいたい。 
授業の到達目標 1)Diessel の言語理論を正確に理解できるようになる。
2)Hilpert の言語理論を認知言語学の構文理論と比較することで、批判的な検討を加えることができるようになる。
以上の目標を達成することにより、研究成果の英語教育への活用について考察する。 
授業計画 受講者の学習状況等の事情により、授業内容に一部変更が生じる場合がある。
内容
1オリエンテーション 
2序論 
3ネットワークとしての文法 
4認知プロセスと言語使用 
5項構造構文とことばの生産性 
6文法ネットワークモデル 
7項構造構文の習得 
8中間振り返り 
9構文理論(序論) 
10構文文法の基礎 
11構文文法の思考法 
12構文文法に基づく拡張事例の分析 
13構文文法の可能性 
14構文文法と英語教育 
15授業のまとめ 
 
テキスト・参考書 テキスト:
Hilpert, M.(2019)Construction Grammar and Its Application to English, Edinburgh University Press.
Diessel, H.(2019)The Grammar Network, Cambridge University Press.
参考書:
児玉一宏・谷口一美・深田智(編著)『はじめて学ぶ認知言語学』(ミネルヴァ書房)
事典:
辻幸夫(編)『新編認知言語学キーワード事典』(研究社) 
自学自習についての情報 授業内容を踏まえ、参考書および授業中に紹介する関連文献を活用して更なる発展的学習に取り組む。 
授業の形式 講義と演習(レポーター制による演習を中心とする) 
アクティブラーニングに関する情報 グループ・ディスカッション、ペア・ワーク、グループワークを適宜、実施する。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 学期末レポートの成績(70%)および授業への積極的な参加態度(30%)を総合して評価する。 
その他(授業アンケートへのコメント含む) 課題研究では研究発表を実施する。協働的学習に積極的に参加してもらいたい。授業以外での課題学習については受講者の関心に応じて十分な配慮をしたい。 
担当講師についての情報(実務経験) 高等学校での現場経験を活かして応用言語学の視点に立ち、英語教育に資する授業運営にも努める。