科目情報
科目名 ICTを活用した教育方法の実践と課題 
クラス − 
授業の概要 教育におけるICT活用の在り方を、教育方法学の様々な概念装置を活用して捉え直し、本当の意味でICTを使いこなすために必要な指導力について検討する。具体的には、教育方法学の基礎概念を必要に応じて振り返りつつ、ICTを使った教育方法の実践事例・言説に対する批判的分析や、実際に使ってみたうえでの省察を行う。 
授業の到達目標 1.ICTを使った教育方法の動向を総合的に説明することができる。
2.教育方法学的な観点から、教育実践におけるICT活用の在り方について自分なりに説得力をもって主張することができる。
3.ICTを適切かつ的確に活用した授業を構想し、実践することができる。 
授業計画
内容
1【イントロダクション――ICTをめぐる現状と課題】
政策・制度・インフラ等の現状をおさえ、技術主義という点から課題を捉える。 
2【学習論・学習観――教育におけるICT活用の歩み】
ICTを使った教育方法の歴史を手掛かりに、ICTと教育者・学習者の関係を考える。 
3【教材・教具@――教科内容の理解を深めるICT活用】
実践事例を持ち寄り、ICTを活用してこそ切り拓かれる学びについて考える。 
4【教材・教具A――デジタル教科書の長所と短所】
実際に使ってみるなかで、デジタル教科書に対する批判的言説を吟味する。 
5【教育内容@――初等教育におけるプログラミング教育】
「プログラミング的思考」の内実をつかみ、初等教育での実践事例を検討する。 
6【教育内容A――中等教育におけるプログラミング教育】
中等教育でのプログラミング教育の実践事例を持ち寄り、追試・検討する。 
7【教育内容B――情報活用能力・情報リテラシーの教育】
プライバシーやリスクという観点から教育におけるICT活用の要件を考える。 
8【教育評価@――ICTを用いた学習評価】
CBT、PISA、e-Testingの事例から、ICTが教育評価の幅を広げうるのか検討する。 
9【教育評価A――ICTによる学びの蓄積】
e-Portfolioの事例から、自己評価や外部証明におけるICTの意義と課題を考える。  
10【学習形態@――ICTを活用した協調学習】
CSCLの仕組みをおさえ、「ロイロノート」やクリッカー等の実践事例を検討する。 
11【学習形態A――CSCLにおけるチャットの活用】
「VMTプロジェクト」を例にCSCL特有の対話・知識創発のメカニズムを捉える。 
12【教育環境――遠隔授業の類型と可能性】
COVID-19の影響をおさえたうえで、教育環境としてのICTの在り方を考える。 
13【指導言――遠隔授業における言語的コミュニケーション】
マイクロティーチングを通して、遠隔授業が求める指導言の特徴を編み出す。 
14【教授行為――遠隔授業における非言語的コミュニケーション】
マイクロティーチングを通して、遠隔授業が求める居方・挙動の特徴を編み出す。 
15【教育目的・教育目標――ICT活用の質と平等】
授業の総まとめとして、ICTを用いた教育方法と教育格差の関係について考える。 
 
テキスト・参考書 テキスト:なし。必要に応じてプリントを配布する。  
自学自習についての情報 授業毎に配布する資料を用いて、各自復習を行うこと。また、教育関係(とりわけICT関係)のニュースなどをチェックし、授業内容との関連について考えること。 
授業の形式 教員側から先?事例や理論・実践について話題提供を?うときは講義形式で、実践事例の報告や検討を行うときは演習形式で実施する。 
アクティブラーニングに関する情報 発表、グループ・ディスカッションを行う。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 原則として、発表・議論への参加(30%)とレポート(70%)で評価する。 
その他(授業アンケートへのコメント含む) 院?間、院?−教員間のコミュニケーションを重視する。その中で出された意?は積極的に授業に反映していく。 
担当講師についての情報(実務経験)