科目情報
科目名 素描 
クラス − 
授業の概要 現在の美術の現場に見られる「素描」のさまざまな形について考え、それに沿って体験的制作を行います。 
授業の到達目標 見ることと描くことを通じた活動に内在しているいくつかの課題に対し「自分」を持って自由に関わる方法を発見すること。
そのことを通じて、自分自身が持っている可能性について考え、今後取り組む美術研究へ一歩を踏み出すこと。 
授業計画 屋外制作が過半を占めます。そのため、天候等により予定を変更することがあります。
内容
1導入―‘場’に身を置くことについて         
2大きな素描―描き始める    
3大きな素描―描き続けながら試行する 
4大きな素描―描き続けながら思考する     
5スケッチ  見ることと線、クロッキーから線を生み出す  
6大きな素描―描くことを続ける      
7大きな素描―描くことをさらに続ける    
8大きな素描―描くことで画面を埋める 
9スケッチ  見ることと線、線描を世界に拡げる    
10大きな素描―描くことの限界を体験する 
11合評―他者へ・映像の問題を考える  
12小さな素描―視界を切り取り、描き始める    
13小さな素描―細密な描き込みを試みる                    
14小さな素描―画面の全てを描き尽くす    
15まとめ―表現へ 
 
テキスト・参考書 テキスト:使用しません。
参考書 :『世界素描大系』(本巻4巻別冊2巻)講談社,1980,履修中、素描表現の多様性を学ぶため、図書館などで折に触れて参照してください。 
自学自習についての情報 制作できる時間を見つけて、授業時間以外にも取り組んでください。制作中の画面と自分の間で取り組むべき「美術」は現れます。そのためには「時間」が必要となります。 
授業の形式 実習を中心とし、一部講義とします。 
アクティブラーニングに関する情報 教室を出て制作を行います。これは自分一人で画面と、そして世界と立ち向かうことです。何かを教わるという意識を捨てて、自身の「素描」を発見してください。
そのような対象との対話、自己との対話を踏まえて、合評会等での相互観賞、相互批評へ臨むこととなります。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 1) 授業への参加度(30%)
2) 制作に対する主体性(20%)
3) 提出作品(50%) 
その他(授業アンケートへのコメント含む) 「素描」は、美術における基礎的能力の養成手段として、一般に理解されてきました。しかし、それは本当でしょうか。自分自身でもう一度考えてみることを通じ、自身にとっての「素描」を獲得したいと思います。これまでの通念から一度離れて、新たな気持ちで取り組んで下さい。 
担当講師についての情報(実務経験) 授業担当者は絵画作品の制作・発表を続けるかたわら、多くの専門学校や大学においてデッサン・クロッキー・ドローイングなど「素描」全般に関わる授業を担当してきました。それらの経験を踏まえ、個々の作品制作研究に関わるものとしての「素描」と絵画教育さらには美術教育全般に関わるものとしての「素描」という両面にわたって、その思考と実践について提案し共に体験していきます。