科目情報
科目名 美術科教育特論II 
クラス − 
授業の概要 美術教育の今日的課題を創造表現と豊かな感性の育成をめざした「教材論」や「人間発達論」と「人間存在論」において考究し、表現芸術の理論と実践との統合を探る。演習を併用して、概念の選択力・集約力を高め、教育実践を豊かにする受講生自らの理論構築を目指す。 
授業の到達目標 (1) 美術教育の今日的課題に理解を深める。
(2) 美術教育で、代表的な論・著に精通する。
(3) 諸研究・諸論を関係づけ、自己の教育実践を深めることに関心を持つ。
(4) 教育実践を支える論理を自ら選択し、深めていく態度を育てる。 
授業計画 ガイダンス 美術教育研究の広がり
内容
1【教育実践と理論】
 子どもの絵の発達と理論(0歳から5.6歳) 
2 子どもの絵の発達と理論(7歳から10歳,11歳以後) 
3 さまざまな人の表現と教育(障害児・者教育における表現の重要性,共生の意義など) 
4 新しい教科教材論(イメージ表現、鑑賞教育など) 
5 世界の教科教材論(グローバル・グローカルな視野) 
6 創造活動の理論(人間存在、表現と作品との関係、感性の実態に向き合うこととは?)
 ビクトール・フランクルの理論をきっかけとして現場を解明する。 
7 創造活動の発達の分析論(年次発達と自己組織化の発達の見方の違い) 
8 教育に提言する芸術家と美術教育 
9 美術理論、美術史からみた美術教育 
10 さまざまな「教育実践」を支える理念と論理:受講生による発表 
11【カリキュラム・指導法の刷新】
 指導と学習の現代化 
12 子どもの自己表現を促すカウンセリングマインド 
13 実践と評価 
14【多様化する教育内容と指導】
 教育内容の選択と創造 
15 「教材研究」を支える理念と論理:受講生による発表 
 
テキスト・参考書 ・村田 利裕/新関 伸也【編著】、『やわらかな感性を育む図画工作科教育の指導と学び―アートの体験による子どもの感性の成長・発達』、ミネルヴァ書房
・北川民次 『絵を描く子供たち −メキシコの思い出−』、岩波、岩波新書E69
・田村一二 『賢者モ来タリテ遊ブベシ』、日本放送出版協会、NHKブックス457
・吉永太市 『遊戯焼』、柏樹社
・田中敬三 『粘土でにゃにゅにょ −土が命のかたまりになった−』、岩波、岩波ジュニア新書602
・その他、参考になる文献は、授業で紹介する。 
自学自習についての情報 ・図書館やインターネットを利用した調べ学習をしてください。
・発表するためのレジメの構成を考え、ポイントをしっかり伝える工夫をしてください。
・教育現場の資料を数多く提示します。新たな知見のあった点は、実際に現場にも足をはこんで認識を深めるようにしてください。 
授業の形式 ・講義と演習で実施する。  
アクティブラーニングに関する情報 講読して発表する授業としている。約70パーセントがアクティブラーニング型である。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) (1)指定内容の発表 20%、(2) 個人発表 20% (3)最終レポート 60%で評価する。出席を重視する。 
その他(授業アンケートへのコメント含む) 準備物・日程などの入った詳細なシラバスは、授業開始時に指示します。なお、新型コロナウイルス感染症対応のオンライン課題学習が生じることがあります。 
担当講師についての情報(実務経験) 実務経験有り:高等学校で美術科と工芸科を担当