科目情報
科目名 同和問題の研究 
クラス − 
授業の概要 共通科目として部落問題に関する認識を深めるための授業である。初歩的な内容から出発するが、部落問題に関わる歴史的研究と社会学的研究を深めたい。部落史については、なぜ近現代においても差別がなくならないかという点を学ぶ。部落問題についての資料館を訪問し、「今、ここにある」課題であることを認識する。一方で被差別部落住民自身も問題解決に向けて多くの葛藤を抱えている実情をしり、教員として部落問題解決に向けてどのようなアプローチが可能かを考察する。 
授業の到達目標 1.部落問題の現状を知っている。
2.歴史的研究に学びながら、日本の近代化と被差別部落の関係について説明できる。
3.部落問題の解決に向けての試みを知り、解決のための意見や考えを提示することができる。
 
授業計画
内容
1部落問題の枠組み「同和対策審議会答申」
 
2同和行政30年の経過と現在
 
3ビデオ視聴と意見交換 
4部落差別の現状(特に結婚差別をめぐって) 
5若者の部落問題:出身者の葛藤 
6部落史@忌避の起源と日本の中世社会文化 
7部落史A封建社会における差別の実相 
8部落史B近代化と差別意識の再編 
9部落史C水平社宣言の意味と現代 
10インターネットによる地名暴露と法規制の試み 
11現地研修に向けてのオリエンテーション 
12現地研修 
13現地研修後の意見交換とまとめ 
14接触仮説と部落問題解決への課題 
15授業全体のまとめ 
 
テキスト・参考書 参考書は授業時に指示.
入門的なものとして角岡伸彦『はじめての部落問題』(文春新書)、『不思議な部落問題』が読みやすい。 
自学自習についての情報 提示した参考文献については、積極的に読んでほしい。 
授業の形式 講義とビデオ視聴2回、ビデオについて質疑応答、ディスカッションを行う。
 
アクティブラーニングに関する情報 授業中随時、グループディスカッションを実施する。京都市内の資料館に行き、現地のFWをする。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) ミニレポート15%、FW25%、期末レポート60%だが、FW重視のため不参加はかなり厳しい評価になります。 
その他(授業アンケートへのコメント含む) 遠いどこかの解決ずみの問題ではなく、身近で現在も続いている問題だが、ほぼ学ぶ機会がない現状である。大学時代に系統的に学習してほしい。 
担当講師についての情報(実務経験) 担当講師は京都府人権教育推進委員会に参加し、府下の同和地区住民から学んできた。それをもとに講義をすすめる。