科目名 |
中等理科教育IV |
クラス |
− |
授業の概要 |
マイクロティーチングをグループで行う。テーマは中学及び高等学校理科に関わる先端科学や、科学史上重要な発見等を取り扱う。受講生が主体的かつ探究的に学び、専門性に関しての興味・関心が高まる授業をつくる。 |
授業の到達目標 |
1.主体的に学びに向かう人間性と、生きていく上で必要な科学的リテラシーについて説明できる。 2.専門的な知識に裏打ちされた「思考力・判断力・表現力」を育む授業がデザインできる。 3.マイクロティーチングにおいて情報機器、演示実験等を効果的に活用することができる。 |
授業計画 |
回 |
内容 |
1 | オリエンテーション、グループ分け |
2 | マイクロティーチングとは(テーマ設定) |
3 | 中高生が書く研究論文 |
4 | 先端科学を理科授業に導入する意義 |
5 | 科学史上の重要な発見を理科授業に導入する意義 |
6 | 【マイクロティーチング1】:「ゲノム編集と科学的倫理」「金属酵素」 (以下テーマ例。グループにより順番やテーマは異なる) |
7 | 【マイクロティーチング2】:「イオン液体」「結晶場理論と配位子場理論」 |
8 | 【マイクロティーチング3】:「全球凍結」「古地磁気学」 |
9 | 【マイクロティーチング4】:「放射線」「テラヘルツ光」 |
10 | 【マイクロティーチング5】:「ジオパーク」「JAXA・JAMSTEC」 |
11 | 【マイクロティーチング6】:「カルノーサイクル」「UV、NMRなどの機器分析」 |
12 | 【マイクロティーチング7】:「局所的配偶競争」「Lotka-Volterraの捕食式」 |
13 | 【マイクロティーチング8】:「高層天気図」「太陽活動」 |
14 | マイクロティーチングの共有:授業発表会(情報通信技術の活用を含む) |
15 | まとめ |
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テキスト・参考書 |
参考書 ・自然科学関連の専門書(例として地学分野であれば「基礎地球科学 第3版」西村祐二郎、朝倉書店 など) ・初学者向け自然科学関連の解説書(例として化学分野であれば「絶対わかる無機化学」斎藤勝裕、渡曾仁 講談社サイエンティフィク など) ・中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 理科編(文部科学省、学校図書) ・高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 理科編理数編(文部科学省、実教出版) |
自学自習についての情報 |
マイクロティーチングの担当者はテーマに関する深い内容の授業ができるように準備する(授業者は資料や指導案を作成し配布)。関連する文献を複数読み、多角的な理解をして授業づくりをする。 |
授業の形式 |
1コマに2テーマ(1件25分授業+20分振り返り)、各班8人程度のグループワークが基本。 1人あたりマイクロティーチングを2回実施。 |
アクティブラーニングに関する情報 |
マイクロティーチングの授業づくりは個人で取り組み、授業研究ではグループワークとする。グループ省察により授業づくりについて深い学びとなるようにする。2回分で分野の幅を広げる。 |
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) |
以下を基本に総合的に評価する。 到達目標1(20%):1〜5、15回についてのレポート 到達目標2、3(80%):6〜14回で行う2回の模擬授業(各40%)についてグループ内の相互評価と担当教員の評価 |
その他(授業アンケートへのコメント含む) |
授業アンケートでは「理科の見方・考え方をはじめとして、既存の知識を新たに捉えなおしたり、新しい知識や見方を獲得できた」といったものがあり、自然科学を深める意義をつかめる授業である。一方、内容が難しい・担当者が厳しいという意見が見られる。Iから積み上げてきた最後のIVという位置づけであるため、達してほしいレベルとして高いものを要求する。 |
担当講師についての情報(実務経験) |
主担当者は公立中学校・高等学校で14年間勤務した経験があり、実践的な情報を伝えつつ進める。 |