科目情報
科目名 地理学研究 
クラス − 
授業の概要 現在の教育現場で最も重視される領域の一つである防災教育について、事前学習(デスクワーク)と現地実習(フィールドワーク)の両面から地理学的に学びます。
【対象地域】2011年東北地方太平洋沖地震で津波被害を受けた宮城県と岩手県の被災地。
【授業テーマ】防災教育のあり方を津波被災地で学ぶ
【宿泊】宮古市内(連泊を予定)
【宿泊費(2泊食事込・税サ込の概算)】19,000円
【現地交通費・入場料等】総額で約16,000円(受講登録者が少ない場合は若干の増額が見込まれます。また、現地までの往復交通費と昼食費は含みません)
【事前学習実施日程】2023年4月22日(土)12:00〜15:10、同7月1日(土)12:00〜15:10、同7月29日(土)12:00〜13:30⇒いずれも昼食を済ませて正午開始。
★注意★ この科目は正課の授業です。課外活動等で事前学習を2回以上休まなければならない恐れのある方、現地実習当日に公式戦などが設定される可能性を抱えた方、教員採用試験の二次以降の試験が設定される可能性のある方は、受講登録を避けてください。また、受講を希望して登録が叶わなかった諸君や宿泊先に迷惑がかかるので、極めて特別な場合を除いてキャンセルは認めません。
【現地実習実施日程】2023年8月22日(火)〜24日(木)=主免実習迄には帰洛できます。
 ★注意★集合時間の都合上、仙台市や石巻市で前泊(8月21日夜)が必要です。
【受講制限あり】18名(ただし現地授業を合同で実施する大学院設置科目の受講希望者数に応じ4名を上限として定員が増員されることがあります) 
授業の到達目標 ・地域調査に先立つ文献の読解、まとめ方を身につけることができます。
・教員採用試験で頻出する地形図の読図に慣れることができます。
・集落や都市の景観や機能に関する地理学的な観察手法、地図表現手法を身につけることができます。
・2022年度から実施された高等学校地理歴史科における「地理総合」の必履修化に対応しています。。
・小学校生活科および社会科、中学校社会科地理的分野、高等学校地理歴史科「地理総合」と「地理探究」で応用できる「地理的な見方・考え方」を身につけて、児童生徒を「主体的・対話的で深い学び」へ導いていける能力を育成することができます。 
授業計画
内容
1【事前学習(1)】第1回事前学習会(4月22日、12:00〜13:30):本授業科目の受講ガイダンス、および対象地域の概況説明。 
2【事前学習(2)】第2回事前学習会(4月22日、13:40〜15:10):対象地域に関する文献を分担して精読し要旨をまとめるための担当文献の決定。 
3【事前学習(3)】第3回事前学習会(7月1日、12:00〜13:30):対象地域(主に石巻市、南三陸町、気仙沼市、陸前高田市)に関する文献要旨の発表と討論,あるいは対象地域の地形図の読図演習。 
4【事前学習(4)】第4回事前学習会(7月1日、13:40〜15:10):対象地域(主に大船渡市、釜石市、大槌町、山田町、宮古市)に関する文献要旨の発表と討論、あるいは対象地域の地形図の読図演習。 
5【事前学習(5)】第5回事前学習会(7月29日、12:00〜13:30):現地授業の詳細についての説明と最終確認。 
6【現地授業1日目(1)、8月22日(火)@】JR石巻駅で集合(詳細は事前学習にて指示)の後、多数の犠牲者・行方不明者を出した大川小学校跡地を訪問し、教育現場での防災行動を現地で考える。 
7【現地授業1日目(2)、8月22日(火)A】南三陸町志津川地区の津波遺構と高台に造成された商店街を現地観察する。 
8【現地授業1日目(3)、8月22日(火)B】気仙沼市を経て陸前高田市に至り、津波により中心市街地がほぼ壊滅状態となった陸前高田市において震災伝承館と「奇跡の一本松」を現地観察する。 
9【現地授業1日目(4)、8月22日(火)C】釜石市内の港湾地区の再生現場、および釜石市鵜住居地区で震災メモリアル施設「うのすまい・トモス」や釜石復興スタジアム(ラグビーワールドカップ会場の一つ)等を観察する。 
10【現地授業1日目(5)、8月22日(火)D】鵜住居駅から大槌町や山田町を経て宮古市にある磯鶏(そけい)駅まで三陸鉄道で移動。駅から徒歩5分で宿舎。★宿舎の場所に応じて宮古駅まで三陸鉄道に乗ることもある。宿舎にて宮古市の津波被害について現地講師によるレクチャー(予定)。 
11【現地授業2日目(1)、8月23日(水)@】宿舎より三陸鉄道で新田老駅まで移動し、震災ボランティアによる体験型ツアー「学ぶ防災」で実地体験。 
12【現地授業2目目(2)、8月23日(水)A】田老地区の高台移転住宅地「三景台」を観察し、その後に岩泉町の龍泉洞(鍾乳洞)へ移動し、全国屈指の石灰岩地形を観察する。 
13【現地授業2日目(3)、8月23日(水)B】龍泉洞から三陸自動車道経由で浄土ヶ浜へ移動し、同所の観光集客策を現地で観察する。 
14【現地授業2日目(4)、8月23日(水)C】宿舎到着後のミーティングで2日間の反省と討論(ゼミ形式を予定)。 
15【現地授業3日目(1)、8月24日(木)@】レポート作成の時間。提出後適宜解散。旅を急ぐ方は、前夜にレポート作成して朝食時に提出できるものとする。 
 
テキスト・参考書 【参考書】
片田敏孝(2012)『人が死なない防災』集英社新書.
原口 強・今村文彦・菅原大助・若松 暉(2022)『津波詳細地図にみる東日本大震災の10年』古今書院. 
自学自習についての情報 事前学習における文献精読と要旨まとめ、地形図読図模擬問題の作成は全て自学自習を要します。 
授業の形式 【事前学習】講義およびゼミ形式の演習
【現地実習】フィールドワークと現地討論 
アクティブラーニングに関する情報 本授業科目は事前学習と現地実習の双方で主体的かつ対話的なアクティブラーニングを取り入れています。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 事前学習と現地実習での取組(出席回数ではなく積極的な参加状況)から総合的に評価します(100%)。
受講生数が本学の規準を満たす場合は、それに基づいた成績分布となるよう評価しますが、受講者数が規準に満たない場合はこの限りではありません。 
その他(授業アンケートへのコメント含む) 本授業科目は授業評価アンケートの対象外科目のため特記事項はありません。 
担当講師についての情報(実務経験) 「地理学概論」の当欄を参照してください。