科目情報
科目名 現代幾何学 
クラス − 
授業の概要 代数的対象である「群」を,幾何学的観点から研究する「幾何学的群論」とよばれる分野の入門講義を行う.
・群について準備を行うとともに,群から作られる幾何学的対象であるケイレイグラフについて学ぶ.
・「擬等長」という考え方を導入し,ケイレイグラフの性質を群の性質とみなす方法を学ぶ.
・双曲平面について学び,PSL(2;Z)という群の構造を調べることに利用する.
・双曲平面の一般化である(グロモフ)双曲空間を導入した後,双曲群を定義しその性質を学ぶ. 
授業の到達目標 群のケイレイグラフや,空間への群作用を用いて群の性質を調べる「幾何学的群論」の手法を学ぶ.
特に「擬等長」「双曲性」など幾何学的群論において重要な考え方を理解する. 
授業計画 テキスト(の一部)に沿って,以下の内容を扱うことを予定している.[ ]はテキストの対応箇所を表す.
内容
1イントロダクション 
2群の例 [1章] 
3群のケイレイグラフ [2章] 
4自由群と自由積 [3.1節] 
5群の表示 [3.2節] 
6基本群 
7群のエンド [4章] 
8双曲平面 [5.1節] 
9双曲平面の幾何 [5.2節] 
10SL(2;Z)の上半平面への作用 [5.3節] 
11双曲空間(1) [8.1節] 
12双曲空間(2) [8.1節] 
13双曲群 [8.2節] 
14双曲群の性質 [8.3-8.5節] 
15擬準同型と双曲性 
 
テキスト・参考書 離散群の幾何学 (現代基礎数学 5)
藤原 耕二 (著) ,朝倉書店,ISBN: 978-4-254-11755-4  
自学自習についての情報 理解の補助のために,適宜自習用課題を配布する予定である. 
授業の形式 講義形式で行う. 
アクティブラーニングに関する情報  
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) レポートにより評価する. 
その他(授業アンケートへのコメント含む) 群論に馴染みがあると望ましいが,前提知識は仮定せず,適宜講義で説明を行う. 
担当講師についての情報(実務経験)