科目情報
科目名 肢体不自由概論 
クラス − 
授業の概要 運動機能を司る、大脳・神経・筋骨格の働きと、ヒトの定型的な運動発達などの医学的な基礎知識を学んだ上で、肢体不自由の起因疾患の病理・心理・生理面の特徴と相互作用について概説する。また、幼児児童生徒の肢体不自由や感覚機能、認知機能のアセスメントの重要性、家庭や医療機関、福祉との連携が不可欠であることを事例を交えて教授し、肢体不自由児のQOL向上について検討する。  
授業の到達目標 【テーマ】肢体不自由児の心理・生理・病理を理解するために、適宜事例を紹介しながら、医学、教育、福祉の各側面から幅広い知識を得、生活機能全般を高めるための具体的な援助について学ぶ。
【到達目標】@子どもの運動発達や運動機能、肢体不自由の起因疾患について基礎的な病理・心理・生理面の特徴や相互作用を理解する。A肢体不自由の状態や感覚機能、認知機能のアセスメントの方法と重要性を理解する。B家庭や医療、福祉との連携の重要性を理解し、肢体不自由児のQOL向上について自ら考え、問題意識が持てる。  
授業計画
内容
1肢体不自由児の定義・概念 
2大脳の働きと運動機能 
3神経筋骨格の働きと運動機能 
4子どもの定型運動発達(1)乳児期 
5子どもの定型運動発達(2)幼児期 
6肢体不自由の発見とその対応 
7肢体不自由の原因疾患[総論] 
8肢体不自由の原因疾患[各論1:脳性麻痺] 
9肢体不自由の原因疾患[各論2:筋ジストロフィー] 
10肢体不自由の合併症(1)認知機能、感覚への影響 
11肢体不自由の合併症(2)重度重複障害と呼吸器・消化器疾患 
12肢体不自由児教育にかかる教員の専門性と研修 
13肢体不自由児への福祉・就労支援、家庭との連携  
14肢体不自由の当事者研究(1)医療的側面からの分析 
15肢体不自由の当事者研究(2)教育的側面からの分析 
 
テキスト・参考書 テキスト:「よくわかる肢体不自由教育[第2版]」安藤隆男、藤田継道編著 ミネルヴァ書房(ISBN :9784623094837)定価2500円+税 2023
参考書:「肢体不自由の医療・療育・教育 改訂3版」篠田達明監修 金芳堂(ISBN-13: 978-4765316286)定価3200円+税 2015 
自学自習についての情報 テキストの該当箇所を事前に読み、授業の概要をあらかじめ把握してくること。 
授業の形式 PPT提示および板書を伴う講義、視聴覚教材の活用、学生による資料作成(発表) 
アクティブラーニングに関する情報 授業ごとに、授業内容に関連するミニレポートを課し、理解度、参加態度の評価に活用する。関連領域の話題提供者や当事者など、ゲストスピーカーを招いて、質疑応答を取り入れた講義も行う。  
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 授業ごとの課題(70%)、学期末試験(30%)により総合的に評価する。
なお、欠席が5回以上(実習での欠席は含まない)の場合は原則単位修得はできない。30分以上の遅刻は、欠席とみなす。 
その他(授業アンケートへのコメント含む)  
担当講師についての情報(実務経験) 小児科医として医療ならびに福祉機関において、脳性麻痺、筋ジストロフィー、二分脊椎等の肢体不自由の診療の経験あり。