科目情報
科目名 中国文学 
クラス − 
授業の概要 日本文化の基礎を形づくった中国の文字および詩文についての基礎的知識を身につけるとともに、主要作品の読解により、中国古典文学の本質を理解することを授業の目的とする。高校までの学習とは異なる観点から中国の文字・文学を考えるとともに、中国古典の世界観や価値観などを紹介していく。
 
授業の到達目標 @漢字や詩文の成立と背景について説明することができる。
A漢字や詩文の構成と特徴を理解し、読解および鑑賞することができる。
B日本と中国との文化的関わりについて、その相違点を踏まえて説明できる。
C文化としての漢字や詩文を楽しみ、中国古典文学の本質とその世界観を理解できる。  
授業計画
内容
1中国における「文学」の特質 
2漢字の成立 
3漢字の変遷 
4「詩」は如何に成立したのか?
『詩経』と『楚辞』 
5諸子百家と秦の始皇帝 
6教養としての歴史書・「正史」とは何か?
司馬遷と『史記』 
7竹林の七賢と『世説新語』 
8漢詩の構成と規則 
9漢詩を読む
陶淵明・『文選』 
10漢詩を読む
李白・杜甫・白楽天など 
11漢詩を読む
李賀・柳宗元・李商隠など 
12文章を読む
「志怪」と「伝奇」・日本文学との関連(「杜子春」「山月記」など) 
13文章を読む
「戯曲」と「白話小説」 
14中国近代と魯迅 
15まとめ 
 
テキスト・参考書 教科書テキストは、松原朗他編『教養のために中国古典文学史』(2009年初版,ISBN978-4-87636-304-9,研文出版)を使用する。
参考辞書は、小川環樹他編『新字源』改訂新版(ISBN978-4-04621-966-1角川書店,旧版でも可)。その他、適宜、参考資料等を配布する。 
自学自習についての情報 ・教科書テキスト、配布プリントの熟読と予習(読解)と各回に配布する参考資料の再読(復習)
・扱うテキストは漢詩文の原文(白文)なので、漢和辞典や『大漢和辞典』(大修館書店)を使い十分に予習のできる人の履修を求める。図書館等での文献検索等が必要となる。    
授業の形式 講義形式を主とするが、受講者の発表もある。 
アクティブラーニングに関する情報 受講者自身による図書や参考文献の検索、課題に基づくプレゼンテーションと論議等、主体的・対話的で深い学びを目指す。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) ・2回(中間・最終)のレポート:50%(提出期限・内容により評価)
・毎回の授業での小レポート(リフレクション):20%(提出期限・内容により評価)
・授業内での発表:30%(提出期限・内容により評価)  
その他(授業アンケートへのコメント含む) 授業計画は、受講者の状況に応じて変更する場合がある。 
担当講師についての情報(実務経験) 27年間の国立・公立中学校国語科教員(幼・小・中国・高国・特支の教員免許取得,学校図書館司書教諭)の勤務経験を活かし、学校現場の実態を踏まえた子ども理解、指導・支援等、教育活動の本質的な「問い」を探究する主体的・対話的で深い学びの実現を目指す授業を目指す。本講義においても、受講者は、単に知識を理解、技能を修得するだけでなく、なぜそうなのかという本質的な「問い」をもち、探究することを大切にして学修を深めて欲しい。