科目名 |
言語学 |
クラス |
− |
授業の概要 |
本授業では、言語理論としての「生成文法」の基礎、「心のはたらき」から言語へアプローチする「認知言語学」の基礎について解説する。英語と日本語の言語現象を対照させながら、ことばの世界を探訪し、ことばの奥深さを探求する。例えば、英語の Chris taught French the students.と Chris taught the students French.は、同じ意味であると教えられているが、本当にそうであるのか。この例が示すように、同一の事態(出来事)に対して、なぜ複数の構文選択(構文使用)が可能であるのだろうか。毎回このようなテーマを設定し、言語理論を活用して謎解きをする。適宜、アクティヴ・ラーニングの手法を取り入れて、探求課題・問題演習にも取り組みながら、ことばの世界を観察し分析し考察する力をつけ、言語に対する能動的な学びを体得してもらいたい。ことばの不思議さ、ことばについて思索することの面白さを教授したい。 |
授業の到達目標 |
・認知言語学の基本的な考え方を理解できるようになる。 ・生成文法の言語観についての基礎的な事項を理解できるようになる。 ・現代英語の語彙、文法、語法、構文、構文の交替現象をテーマとして取り上げて、日本語と対照させながら、特に認知言語学の観点から、言語現象を分析し理解できるようになる。 |
授業計画 |
受講生の理解度、学習到達度に応じて授業計画を変更する場合がある。
回 |
内容 |
1 | オリエンテーション |
2 | ことばの宇宙への招待 |
3 | チョムスキーの思想と生成文法 |
4 | 生成文法と認知言語学の言語習得論 |
5 | 生成文法の言語観 |
6 | 句構造規則から読み取る文の意味 |
7 | 言語の階層構造 |
8 | 中間振り返り |
9 | 認知言語学の言語観 |
10 | 「心のはたらき」と言語の世界 |
11 | 構文とは何か |
12 | 構文のパラフレーズ |
13 | 事態の捉え方と構文 |
14 | 言語学研究が英語教育に教えてくれること |
15 | 授業のまとめ |
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テキスト・参考書 |
テキスト:『はじめて学ぶ認知言語学』(ミネルヴァ書房) |
自学自習についての情報 |
講義資料およびテキスト等を活用して学習内容の定着を図ることが大切である。特に、予習については、問題意識を持って事前に疑問点を整理した状態で授業に臨んでもらいたい。詳細は授業時に説明する。 |
授業の形式 |
講義と演習 |
アクティブラーニングに関する情報 |
適宜、ペアワークやグループ・ディスカッションを行う。 |
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) |
授業内での形成テストの成績(50%)とレポート課題提出(50%)を総合して評価する。 |
その他(授業アンケートへのコメント含む) |
特記事項無し |
担当講師についての情報(実務経験) |
高等学校での勤務経験を生かして、授業では学校教員としての職務に役立つ内容を含める。 |