科目情報
科目名 初等生活科教育 
クラス b 
授業の概要 小学校低学年に設置されている生活科の目標や内容、指導方法等について、低学年という児童の実態をもとに解説する。さらに、生活科が誕生した背景や2020年の改訂の趣旨を、内容や指導方法、および評価のあり方等を考えることを通して理解を深める。授業の構想については、フィールドワークや指導事例、教材研究の方法、指導の留意点等をもとに1人1人が学習指導案を作成する。そして、模擬授業やその相互検討を通して、授業づくりについて考察を深める。 
授業の到達目標 1.小学校生活科が低学年に設置されている意義を知り、その目標、内容、指導方法、評価等について理解することができる。
2.フィールドワークや指導事例をもとに教材研究のあり方を探り、授業の構想や指導の際の留意点を考える。
3.単元計画の構想や学習指導案の作成、発表を通して低学年の児童に生活科の学習に対する興味関心を育てることの重要性に気づくことができる。 
授業計画
内容
1オリエンテーション(講義の進め方・評価方法、グループ分けの方法) 生活科の概要について      
2生活科学習指導の基盤(1) 生活科誕生の価値とスタートカリキュラムの要としての今日的意義の理解 
3生活科学習指導の基盤(2) 生活科の教科目標と9内容構成の理解 
4生活科学習指導に活きる教材研究(1) 内容(1)「学校と生活」 内容(2)「家族と生活」 内容(3)「地域と生活」 内容(4)「公共物や公共施設の利用」 
5生活科学習指導に活きる教材研究(2) 内容(5)「季節の変化と生活」 内容(6)「自然や物を使った遊び」 内容(7)「動植物の飼育・栽培」    
6生活科学習指導に活きる教材研究(3) 内容(9)「自分の成長」 内容(8)「生活や出来事の伝え合い」  
7生活科の学習指導方法のポイント(1) 「生活か」ら『導入』し意欲・意識の継続を図って『展開』し「生活化」を目指す『終末』へ至る無理のない自然な学習過程をデザインして学習指導案作成に活かす  
8生活科の学習指導方法のポイント(2) 確かで楽しい学習過程を支える教師の具体的な指導・支援の手だて(教科用図書および情報機器・ICTの効果的な活用を含む)を考案して学習指導細案作成に活かす 
9生活科の学習指導方法のポイント(3) 指導・支援の手だての一環として評価的な働きかけを形成的に実施する「指導と評価の一体化」を図って学習指導案・学習指導細案作成に活かす 
10グループ内での模擬指導に向けて 作成途上の学習指導案・学習指導細案の検討 学習指導に必要な準備物の作成   
11グループ内での模擬授業と相互評価(1) 内容(1)「学校と生活」 内容(2)「家族と生活」 内容(8)「生活や出来事の伝え合い」 
12グループ内での模擬授業と相互評価(2) 内容(3)「地域と生活」 内容(4)「公共物や公共施設の利用」 内容(8)「生活や出来事の伝え合い」 
13グループ内での模擬授業と相互評価(3) 内容(5)「季節の変化と生活」 内容(6)「自然や物を使った遊び」 内容(8)「生活や出来事の伝え合い」 
14グループ内での模擬授業と相互評価(4) 内容(7)「動植物の飼育・栽培」 内容(9)「自分の成長」 内容(8)「生活や出来事の伝え合い」 
15グループ代表授業と考察 講義内容の振り返りと自己課題の明確化 
 
テキスト・参考書 テキスト:文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 生活編」東洋館出版社
参考文献:京都教育大学教育支援センター「生活科・総合的学習」研究会 編「生活科・総合的学習の理論と実践:体験から学びへー京からの発信ー」東京教学社 
自学自習についての情報 第10回までの講義については、事前・事後にテキストをよく読んで講義に臨んだり振り返ったりするとともに、講義で適宜に配付するプリントの内容をしっかりと理解し、学習指導案・学習指導細案を作成していく際に活用すること。第11〜14回の講義については、学修内容をもとに作成し検討を加えた学習指導案・学習指導細案をもとにグループ内での模擬授業に臨むようにすること。 
授業の形式 講義、グループ討論、模擬授業実施 
アクティブラーニングに関する情報 グループワーク、グループディスカッション、模擬授業づくり 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) @授業内での参加度(30%) A単元構想・学習指導案作成(30%) B模擬授業(30%) C相互評価(10%) 
その他(授業アンケートへのコメント含む) 模擬授業づくりや相互評価の場では、現在の教員にとって必要とされる協働作業の中での課題解決力やコミュニケーション力等、チーム学校の形成者としての資質・能力が養われる。自分自身の生活科学習体験を想起しながら、学習者から指導者(教育者)への質的転換を図っていく能動的な学修態勢が不可欠である。 
担当講師についての情報(実務経験) 担当講師は小学校で勤務した経験があり、大学にて教員養成に携わってきている。幼小接続の要であるスタートカリキュラムの中心教科・生活科の目標や内容、指導方法について、テキストや具体的な事例を示しながら講義を進め、学生が小学校において確かで楽しい生活科の学習指導を自信をもって進めることができるように講義を運営していく。