科目名 |
教育心理学演習 |
クラス |
− |
授業の概要 |
前半では、教育心理学(特に動機づけ)に関する書籍や論文の講読を行う。後半では,文献講読と並行して,知見の心理学的分析および学校教育への応用可能性、ならびに卒業論文の構想について検討する。 |
授業の到達目標 |
1.教育心理学に関する専門書および学術論文を用いた演習を通して、現実や教育的実践と心理学研究との関係性についての理解を深める。 2.教育実践や子どもとのかかわりを通して感じた疑問を教育心理学的に分析する視点を身につける。 3.文献収集や文献講読を通して、卒業論文の執筆に必要な文献展望の方法を身につける。 |
授業計画 |
本講座は,受講生の発表を中心とした演習形式である。発表箇所は主に「文献の講読」と「受講生の研究計画」に分けられる。発表箇所の比率は受講者の関心と人数に応じて決定したい。
回 |
内容 |
1 | オリエンテーション―授業の進め方,レジュメ作成と発表の仕方,担当部分の割り当て,勉強と研究の違い,展望論文の紹介 |
2 | 文献展望の方法(授業担当者による) |
3 | 研究の評価と問題意識の確立(授業担当者による) |
4 | 展望論文の講読・発表 |
5 | 文献講読の発表1:動機づけに関する媒介プロセス |
6 | 文献講読の発表2:動機づけに関する交互作用モデル(1:変数中心のアプローチ) |
7 | 文献講読の発表3:動機づけに関する交互作用モデル(2:人物中心のアプローチ) |
8 | 文献講読の発表4:動機づけに関する教育実践的検討 |
9 | 統計的分析による現象・教育実践の理解:調整効果・媒介効果(授業担当者による) |
10 | 統計的分析に基づく研究計画の発案(授業担当者による) |
11 | 受講生の研究関心の発表 |
12 | 受講生の研究関心に基づく文献展望 |
13 | 受講生の研究関心に基づく研究計画の発表 |
14 | 研究計画の発表の続き,発表での議論に基づく文献展望 |
15 | 全体の総括・今後の展望の共有 ・受講生の修正版の研究計画発表 |
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テキスト・参考書 |
【参考書】 ・南風原朝和・市川伸一・下山晴彦(編)『心理学研究法入門―調査・実験から実践まで―』 東京大学出版会 2001年 ・南風原朝和『臨床心理学をまなぶ7―量的研究法心理学研究法入門―』 東京大学出版会 2011年 ・小宮あすか・布井雅人『Excelで今すぐはじめる心理統計―簡単ツールHADで基本を身につける』 KS専門書 2018年 |
自学自習についての情報 |
自分の担当箇所以外についても事前学習を行い,疑問に感じる点を予めまとめておく。このことで,理解の促進と積極的な討論に参加することができるようになる。 日頃の生活や実地体験で目にした出来事を心理学的概念で説明しようとする習慣をつける。 授業で行う文献の収集と講読の手法を,卒業論文執筆に向けた文献展望においても活用する。 |
授業の形式 |
授業者による講義と受講者による論文講読・発表,および発表内容に関する議論を中心とする。 |
アクティブラーニングに関する情報 |
報告者の発表内容について,授業参加者全員で討論する場をもつ。報告者は,指定文献以外に関係する文献を読んでおき,レジュメ等に記載すること。 授業担当者も関連する資料を適宜配布する。 |
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) |
授業への参加状況(30%)、プレゼンテーションと論述のまとめ(25%)、期末レポート(45%)による総合的評価を行う。 |
その他(授業アンケートへのコメント含む) |
教育心理学の知見や研究手法は,就学段階や教科を問わず実践に活用できるため,心理学以外の専攻の受講生の受講も歓迎したい。 受講生が主体となり,わかりやすくプレゼンしてもらうよう,授業担当者は指導と支援に留意する。 多くの受講生が教育実習を経験済みであることが想定されるため,各自が教育実習で疑問に感じたことを教育心理学的に分析・解釈するために,本講座を役立ててほしい。 また,自身の日常生活や教育実践の経験から生じる疑問を卒業論文の研究や次年度の教育実習に活かすために,本講座で行う文献収集や講読の方法,教育実践への提案等の活動について積極的に取り組んでいただきたい。 |
担当講師についての情報(実務経験) |
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