科目情報
科目名 漢文学演習C 
クラス − 
授業の概要 『論語』の有名な章を読み味わい、儒家思想の基礎を学びながら、その古典としての価値について考える。古来の注や現代の解釈なども参考にしながら正確な理解を図ると同時に、内容について議論することも通して、現代における古典としての意義やさまざまな解釈の可能性を探る。 
授業の到達目標 1.漢文の読解力を高め、辞書や参考文献を使いながら正しく理解する手法を身につける。
2.『論語』について、将来、教員として自立した教材研究を行うのに必要な知識と方法を身につける。
3.『論語』について、古来の注釈による解釈を知るとともに、現代における古典としての価値について考え、説明することができる。 
授業計画
内容
1オリエンテーション・『論語』の定義と位置――『漢書』芸文志 
2演習(1)漢文の文法について――『論語』を用いて整理する 
3演習(2)学而篇「学んで時に之を習ふ」ほか 
4演習(3)為政篇「吾十有五にして学に志す」ほか 
5演習(4)八イツ篇「爾はその羊を愛しむ。我はその礼を愛しむ」ほか 
6演習(5)里仁篇「朝に道を聞かば、夕に死すとも可なり」ほか 
7演習(6)公冶長篇「回や一を聞いて以て十を知る」ほか 
8演習(7)雍也篇「之を知る者は、之を好む者に如かず」ほか 
9演習(8)述而篇「三人行へば、必ず我が師有り」ほか 
10演習(9)泰伯篇「天下道有れば則ち見れ、道無ければ則ち隠る」ほか 
11演習(10)子罕篇「逝く者は斯くの如きかな」ほか 
12演習(11)郷党篇「厩焚く」ほか 
13演習(12)先進篇「過ぎたるは猶ほ及ばざるがごとし」ほか 
14演習(13)顔淵篇「君子は人の美を成し、人の悪を成さず」ほか 
15演習(14)予備・まとめ  
 
テキスト・参考書 テキスト:渡辺末吾『標註論語集註』(武蔵野書院)。また諸橋轍次『論語の講義』(大修館書店)を補助的に用いる。
辞書:小川環樹ほか『角川新字源(改訂新版)』(KADOKAWA) 
自学自習についての情報 自学自習のための参考図書は授業中に紹介するので、可能なものは入手して常に参照し、また図書館を活用して読み、幅広い教養を培うように努めること。 
授業の形式 演習形式。初めの数回は担当教員が授業を進行するが、途中から受講学生主体の授業に切り替え、担当教員が補足する形式をとる予定。とり上げる具体的な章と授業の進め方は開講時に指示する。 
アクティブラーニングに関する情報 演習であるが、担当者が発表する形式ではなく、毎回、担当者も含めた全員で読むので、主体的な準備が求められる。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 原則として平素の授業に対する取り組み(100%)による。但し必要に応じ学期末にレポートを課す場合がある。その際は平素の取り組み(50%)、レポート(50%)とする。 
その他(授業アンケートへのコメント含む) 奇数年度開講。授業計画は受講者の状況に応じて変更することもある。なお漢文の理解には中国語の知識が必要である。中国語は1単位だけでもよいので、できる限り履修することが望ましい(この授業と並行しての履修でも差し支えない)。 
担当講師についての情報(実務経験) 特記事項なし。