科目情報
科目名 近・現代文学演習 
クラス − 
授業の概要 【目的】人の移動、文化や言語の接触、様々なルーツを持つ人間同士の共生/摩擦など、わたしたち自身に身近な社会的事象を、文学を通して考察してゆきます。扱う作品は、越境者・移動者や日本語が母語ではない表現者の文学です。そこで描かれていることを、知識やコンテクストをもとにまずは理解してゆきます。その上で、私たちが自明と思い込んでいることがら――≪言語=文化=人種=国籍≫を当然視するイデオロギーなど、を問い直してゆきます。
【方法】演習形式で行います。@参考文献を参照しつつ作品の精読を行い、レジュメもしくはパワーポイントに意見をまとめます。A授業では、自身の問題意識や考察のプロセス、考察の結果を発表し、出席者全員で議論します。 
授業の到達目標 1、知識をもとに作品解釈を行う態度を身につける。
2、わかりやすく自らの考えを伝えるための説明のありかたについて学ぶ。
3、発表やディスカッションを通じて、作品をより深く理解する態度を身につける。
4、以上を通して、自ら教材研究・文学研究できる力を養う。 
授業計画
内容
1ガイダンス(講義) 
2発表の基礎@ 調査の方法 文献引用のルールの基礎知識 
3発表の基礎A 先行論批判と立論の方法 
4発表の準備 グループでの考察 
5発表例 楊逸「時が滲む朝」―― 表現の特性・同時代評をもとに「日本文学」について考える 
6発表@ 金史良「光の中へ」 
7発表A 李恢成「砧をうつ女」 
8発表B リービ英雄「仲間」 
9発表C リービ英雄「千々にくだけて」 
10発表D シリン・ネザマフィ「サラン」 
11発表E 田原『田原詩集』 
12発表F 温又柔「真ん中の子どもたち」 
13発表G 李琴峰「彼岸花が咲く島」 
14発表H グレゴリー・ケズナジャット「鴨川ランナー」 
15まとめ 
 
テキスト・参考書 〔テキスト〕授業において指示します。(事前通読が必要です。)〔参考書〕授業中に指示します。 
自学自習についての情報 発表者は、@作品についてパワーポイントにまとめ、A議論のテーマを提示し、B討論やグループワークの進行を行います。他の出席者も事前に作品を読むことを求めます。反転授業に近い形式ですので、自学自習が必ず必要となります。 
授業の形式 演習形式 
アクティブラーニングに関する情報 自学自習のほか、能動的な課題設定と考察、レジュメもしくはパワーポイントの作成、グループワークや討論(とその進行)など。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 1)発表および進行の達成度(60%)
2)授業への参加姿勢(40%) 
その他(授業アンケートへのコメント含む) 2回生以上対象。出席者の人数により、授業の構成等を変更する可能性があります。難しいテーマですが、文学、言語、文化に関する理解が深まると思います。国語領域以外の学生も歓迎します。 
担当講師についての情報(実務経験) 特記事項なし