科目情報
科目名 政治学研究 
クラス − 
授業の概要  今日グローバリゼーションが進み、日本の世界に対する関わりも様々な場面で問われるようになっているうえ、国際秩序自身も大きく動揺している。こうした時代には、従来の国際関係の論理や、また歴史の中で形成されてきた国際秩序の考え方を理解しておくことが重要となる。本科目では、ウェストファリア条約から今日までの国際関係の変遷を概観し、その基礎となった理念、また新たに形成されることになった理念について説明する。併せて、重要な政治的事件も掘り下げて解説する。 
授業の到達目標 1.「国際」社会が成立したウェストファリア条約から現代に至るまでの、さまざまな国際体制の性格を正確に理解することができる。
2.現代の国一定程度把握程度把握することができる。
3.ロシア革命やナチズムなどの重要な歴史的事件や現象を、より踏み込んで理解することができる。 
授業計画
内容
1イントロダクション − 「国家理性」と「勢力均衡」 
217〜18世紀のヨーロッパと「ナショナリズム」 
3ウィーン体制の成立と崩壊 
4ナポレオン3世の外交 
5ドイツ統一の衝撃 
6ビスマルク外交 
7ヴィルヘルム2世下のドイツ外交 −第一次世界大戦はなぜ生じたのか? 
8アメリカの登場と集団安全保障 
9ロシア革命はいかなる革命だったのか? 
10ヴェルサイユ体制の失望 
11ロカルノ体制 
12ナチズムの台頭 −第二次世界大戦はなぜ勃発したのか? 
13冷戦はなぜ勃発したのか? 
14冷戦期におけるアメリカの戦略の変遷について 
15現代の国際政治 ―一極集中の世界から多極化した世界へ― 
 
テキスト・参考書 [参考書]ジョセフ・ナイ『国際紛争』(有斐閣)毎回レジュメを配布し、参考文献を適宜指示する。 
自学自習についての情報 基本的に時系列に沿って話を進めるので、取り上げる時代の歴史をあらかじめ調べておくこと。また配布されたレジュメを次の授業までに丹念に読み返して、復習しておくこと。新聞の国際政治欄にできる範囲で目を通しておくこと。 
授業の形式 講義形式。 
アクティブラーニングに関する情報 講義で扱われたトピックに関して自ら課題や疑問を発見し調べて、ミニレポートを作成する。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 課題レポート(二回実施、各50%) 
その他(授業アンケートへのコメント含む) 前年度アンケートの結果、視覚資料の提示は最小限にとどめ、出来事の原因の丁寧な説明を重視する。なお、政治思想、基本的な政治の概念(自由主義、民主主義など)に関する事柄は前期金曜2限開講の「政治学概論」で扱う。現代日本の政治に関する事柄は、前期金曜4限開講の「政治と社会」で扱う。 
担当講師についての情報(実務経験) 免許更新講習講師、高校生への授業提供、京都市教育委員会夏季研修講師の経験がある。