科目情報
科目名 ミュージックデザインII 
クラス − 
授業の概要  楽譜の浄書や作曲作品の音源作成などは、以前は一部のプロのみが行えることでしたが、今はパソコンやスマホ、タブレットさえあれば誰でも行えるようになりました。これにより音楽教育における音楽体験の提供できる幅が広がったほか、教育現場からも楽譜浄書、音源作成が行えると重宝されるとの声も聞こえてきます。
 これらを鑑み、本科目は隔年で「iPadを活用した、音遊びベースの創作系授業の題材」と「MacBook Airを使用した、教材作成」を交互に行う予定をしており、本年度は「MacBook Airを使用した、教材作成」を取り扱います。
 今回取り扱う内容は「既存曲をイメージした曲調へアレンジする方法」「一定の質を保った音源の作成」「パート譜を含めた楽譜の作成」の3つの項目を、フリーソフトウェア『GarageBand』と『MuseScore』を用いて、解説と演習を行なっていきます。 
授業の到達目標 ・フリーソフトウェア『GarageBand』を用いて、一定のクオリティを持った音源作成を行うことができる。
・フリーソフトウェア『GarageBand』を用いて、既存曲をイメージした曲調にアレンジすることができる。
・フリーソフトウェア『MuseScore』を用いて、見やすい楽譜の作成を行うことができる。 
授業計画
内容
1ガイダンス、使用するハードシステムについて
『GarageBand』による音源作成 … 基本操作、編曲したい曲のメロディ・コードの打ち込み 
2編曲1 … メロディのみ記載されている曲に対しての伴奏作成について 
3編曲2 … クオリティアップのための追加編曲1:「背景を支えるサウンド」「カウンターライン」「シーケンスフレーズ」の作成について 
4編曲3 … クオリティアップのための追加編曲2:「ハモリ」の作成について 
5編曲4 … クオリティアップのための追加編曲3:「オブリガード」の作成について 
6編曲5 … イメージする曲調にアレンジする方法について 
7編曲6 … 1曲まるまる編曲する際に必要な「音の引き算」という発想について 
8編曲7 … 残りのセクションの編曲作業 
9Mixing1 … 音の下処理 
10Mixing2 … 定位調整、音量調整
「Reverb」を使用した空間、空気感の演出 
11Mixing3 - 帯域の棲み分け 
12Masteringについて 
13『MuseScore 3』による楽譜作成1 … 基本操作、音符などの基本情報の入力 
14『MuseScore 3』による楽譜作成2 … 様々な情報の入力、レイアウト調整 
15『MuseScore 3』による楽譜作成3 … パート譜の作成、楽譜データをPDF化 
 
テキスト・参考書 [参考書]『ハンドブック3|MuseScore』(MuseScore公式サイトで閲覧可能)
[参考書]『はじめよう!Garagebandで楽しむDTM』(大津真 著)(ラトルズ)
[テキスト]必要に応じて適宜資料を配布する。 
自学自習についての情報 ・取り扱う項目が多いため、毎回出席していることを前提に授業を進める。そのため、止むを得ず欠席した場合は次回授業までに他の授業出席者に学習内容を確認し、必要な作業を進めて追いついておくこと。
・授業課題制作に遅れが出た場合は、授業外の時間でも作業を進めて追いついておくこと。
・自作物の“良し悪し”を判断するためには、多くの“良いもの”を知っておく必要がある。そのため、空き時間などに意識的に市販されているプロが制作した様々な制作物(音楽、映画など)を観賞することを勧める。
・技術定着のため、授業外の時間でも定期的に使用ソフトウェアに触れることを勧める。 
授業の形式 講義・演習 
アクティブラーニングに関する情報 制作作品の合評を行い、他者の作品やそれに対しての意見、自作に対する他者の意見に触れ、見聞の拡張を図る。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 提出課題(40%)、習熟度(30%)、授業への取り組み度(30%)により評価 
その他(授業アンケートへのコメント含む) 該当なし 
担当講師についての情報(実務経験) 担当講師は出版譜の浄書、劇団や企業へのDAWで打ち込み制作した作品音源の提供経験があり、実務を通して得た作品制作やクオリティアップのための知識や技術、気づきを授業を通して提供する。