科目情報
科目名 障害者スポーツ演習 
クラス − 
授業の概要 障害者スポーツは、パラリンピックムーブメントを追い風にボーダーレス化が促進され、パラスポーツやユニバーサルスポーツとして注目されるようになった。また、第3期スポーツ基本計画では体育授業への参加を希望する障害のある児童生徒の見学ゼロを目指した学習プログラムの開発が求められている。この授業では、障害者スポーツを通じて個に応じて用具やルールを工夫(アダプテッド)するための基本的な理解と最近の知見について実技と講義を通して学ぶ。 
授業の到達目標 1.スポーツを創意工夫する意義を説明することができる。
2.障害者スポーツとインクルーシブなスポーツ環境の関係を検討することができるようになる。
3.障害者スポーツの発想と実践は、生涯スポーツを踏まえた取り組みにおいても汎用性が高いことを理解し、どのような場面で役立つかを判断できるようになる。 
授業計画
内容
1授業の進め方、評価方法、受講するにあたっての注意事項ガイダンス 授業のねらい、進め方の確認「障害者スポーツ」の理解「スポーツの創意工夫(アダプテッドスポーツ)」の理解「インクルージョン」の理解 車いすスポーツをやってみよう 
2ネット型ゲーム:風船バレー、バルバレー 片手でできるスポーツ、インクルーシブなスポーツの体験 
3ネット型ゲーム:シッティングバレーボールの基礎的な技術 (コートの工夫) 
4ネット型ゲーム:シッティングバレーボールの戦略〜ゲーム(ラリーのポイント) 
5ネット型ゲーム:ローリングバレーボール 脳性まひの理解 ルールの工夫 
6ネット型ゲーム:卓球バレー インクルーシブなゲーム 
7視覚障害者とスポーツ:陸上競技 ガイドランナーの体験 
8ゴール型ゲーム:ゴールボールの体験  
9ゴール型ゲーム:ゴールボールのゲーム 
10ゴール型ゲーム:車いすバスケットボールの体験 肢体不自由者のスポーツ 頚椎損傷 脊椎損傷 下肢切断の理解 
11ゴール型ゲーム:車いすバスケットボールの基本 ルールの理解 
12ゴール型ゲーム:車いすバスケットボールのゲーム 参加者同士でゲームを運営する 
13ターゲット型ゲーム:ボッチャ/アキュラシー  手作りボッチャ フライングディスク 
14ターゲット型ゲーム:ボッチャ  
15まとめ:スポーツを創るという発想 
 
テキスト・参考書 テキストは使用しない。
毎時間内容に即したプリントを配布する。
日本財団パラサポHP https://www.parasports.or.jp/
日本パラスポーツ協会HP https://www.parasports.or.jp/ 
自学自習についての情報 授業において、障害者スポーツの大会や実践現場の情報を提供するので、観戦や見学、またボランティアとして参加してほしい。授業外での実践経験やメディア観戦は、感想を含めてレポートに記載すること。成果物として障害者スポーツを援用したスポーツの創作を課す。 
授業の形式 実技をメインとして実施します。
競技レベルや技術は問いません。スポーツの苦手な人も参加できる内容です。
受講生の状況によって内容の変更を行うこともある。 
アクティブラーニングに関する情報 受講生同士で教え合う場面も設定。創意工夫方法などのディスカッションも含む。
障害者スポーツの大会や実践現場の情報を提供するので、観戦や見学、またボランティアとして参加してほしい。このような機会を利用して、場合によっては実践に振り替えることもある。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 授業回数の8割以上出席した者を評価の対象とする。遅刻は3回で1回の欠席としてカウントする。
受講態度(積極性や協調性)授業中の提出物等、授業への出席とそこでの取り組みを総合的に評価する(60点)。
ただし、平常点評価の中には、毎時間の競技種目レポート・感想文などの課題提出も含まれている。
スポーツの創作に関連したレポートを課す(30点)。
実践及びインクルーシブ体育(実習等)の経験(10点)
 
その他(授業アンケートへのコメント含む) 特記事項無し 
担当講師についての情報(実務経験) 担当講師は、障害のある子どもとない子どもが一緒に体育授業の「場」を共有するインクルーシブ体育や運動の苦手な児童・生徒に対応するための教師のキャリア等を題材にスポーツ庁創設時より各種委員として意見を述べてきた。また、インクルーシブ体育に対応できるの教師教育(京都府スーパーサポートセンター)の委員として活動している。日本パラスポーツ協会パラスポーツ指導者協議会の研修部員として地域で障害者スポーツを推進するための助言、指導も行ってきた。大修館教科書(パラリンピックの課題)を執筆している。こうした現場経験を通して学んだことをこの授業にも活かしていきたい.