科目情報
科目名 重度重複障害学特論 
クラス − 
授業の概要 複数の障害を併せ有する重度重複障害児・重症心身障害児についての講義、並びに医療的ケアの基礎的な手技を演習形式で学ぶ。また、限局性学習症(SLD)、注意欠如多動症(ADHD)、自閉スペクトラム症(ASD)などの発達障害児について、医学(生理・病理)的理解、心理的理解と対応、学校での課題と支援などについて概説する。家庭や医療・福祉、労働支援機関との連携の重要性についても教授する。またこれらの知見を踏まえてた教育課程・指導法およびカリキュラムマネジメントのあり方についても学習する。 
授業の到達目標 @重度重複障害児、重症心身障害児の原因疾患、病態、合併症など基礎的な医学的知識を有し、医療的ケアの基本的手技を理解したうえで、指導補助ができる。A限局性学習症(SLD)、注意欠如多動症(ADHD)、自閉スペクトラム症(ASD)など発達障害児の診断や二次的な障害等の医学的(生理・病理)および心理的課題などについて理解する。Bフォーマルおよびインフォーマル・アセスメントにより重症度や認知・感覚機能、行動特性・感情コントロールなどの子どもの状態を把握できる。C家庭や医療、福祉・就労支援機関との連携の重要性を理解している。D上記の障害に対する教育課程・指導法やカリキュラムマネジメントについて構想できるようになる。 
授業計画
内容
1重度重複障害の基本的理解(1)医療・教育・福祉の対応とその変遷 
2重度重複障害の基本的理解(2)実態・予後・ライフサイクル 
3重度重複障害の合併症各論(1)運動・姿勢保持の障害とその支援 
4重度重複障害の合併症各論(2)呼吸器・消化管・栄養の障害とその支援障害とその支援 
5重度重複障害のQOL(1)医療的ケアと在宅(家族)支援 
6重度重複障害のQOL(2)教育課程・指導法・カリキュラムマネジメントとの関連から 
7医療的ケアの実際(1)学校における体制整備と基本的手技−喀痰吸引 
8医療的ケアの実際(2)学校における体制整備と基本的手技−経管栄養 
9発達障害の基本的理解−医療・教育・福祉の対応とその変遷 
10発達障害各論(1)自閉スペクトラム症(ASD)の病理・心理・生理面の理解と対応 
11発達障害各論(2)注意欠如多動性障害(ADHD)の病理・心理・生理面の理解と対応 
12発達障害各論(3)学習障害(LD)、情緒障害・言語障害の病理・心理・生理面の理解と対応 
13発達障害児と教育的支援−生徒のアセスメントと指導法のアセスメントに基づく教育課程とカリキュラム・マネジメントのあり方 
14発達障害児への支援−ペアレント・トレーニング、ティーチャー・トレーニング 
15発達障害児・情緒障害児への教育的支援−医療との連携、親の会との連携 
 
テキスト・参考書 テキスト:「新版 重症心身障害療育マニュアル」 岡田喜篤監修、医歯薬出版(ISBN-13: 978-4263235966)2017
参考書:「みんなでできる 医療的ケア児サポートBOOK」冨田直編著、照林社(ISBN-13 : 978-4796525657)2022
「写真でわかる重症心身障害児(者)のケア アドバンス(DVD BOOK)(写真でわかるアドバンスシリーズ)」鈴木康之、舟橋満寿子監修、インターメディカ(ISBN-13: 978-4899963639)2017 
自学自習についての情報 重症心身障害児に関する本を探して読んでおく 
授業の形式 PPT提示および板書を伴う講義、グループ演習(医療的ケアの実技)、視聴覚教材を使用(適宜) 
アクティブラーニングに関する情報 授業ごとに、授業内容に関連するレポートを課し、学生の理解を深める。医療的ケアの実技に際しては、授業外の予習を積極的に実施し、学生の経験を踏まえたうえで授業補助の役割を担う。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 授業ごとの課題(70%)、学期末試験(30%)で総合的に評価する。 
その他(授業アンケートへのコメント含む) 特記事項無し 
担当講師についての情報(実務経験) 医療機関において重症心身障害児者の診療の経験がある。教育委員会主催の医療的ケアに関する研修会講師を担当している。