科目名 |
英語学概説II |
クラス |
− |
授業の概要 |
本授業では、中学校及び高等学校における外国語科の授業に資する英語学的知見を身に付けることを目的とし、英語学研究の活用と学習英文法の改善を目指す教育文法を視座を構築することを目的とする。理論言語学の専門性の高い透徹した理論の中から、英語教育へ効果的に活用できる可能性のある生成文法、認知言語学の構文理論の知見を取り上げて講義する。構文交替現象に英語の歴史がどのように関与しているか、また、英語の音韻パターン(強勢体系)と文法の接点についても言及し、英語教育との接点について考察する。ことばの奥深さ、ことばについて思索することの楽しさを教授したい。 |
授業の到達目標 |
(1)構文文法の観点から、英語の二重目的語構文、使役移動構文の意味・機能について説明できる。 (2)英語史を背景とする本来語と借用語の違いが現代英文法にどのように表れているかを理解し、活用できる。 (3)英語の与格交替に課せられる諸制約を説明できる。 |
授業計画 |
学習内容の定着の度合いを勘案して授業運営を行うため、授業の進度や講義内容の一部に変更が生じる場合がある。
回 |
内容 |
1 | オリエンテーション |
2 | 項構造構文 |
3 | 英語の与格交替再考 |
4 | 二重目的語構文の意味論的研究 |
5 | 二重目的語構文の資料研究 |
6 | 第5回講義までのまとめ |
7 | 事象二重目的語構文 |
8 | 英語の使役移動構文の意味論的研究 |
9 | 中間振り返り |
10 | 構文文法理論への招待 |
11 | 構文の意味―動詞の意味役割と構文の意味役割をめぐって |
12 | 英語史の視点 |
13 | 与格交替の諸制約―英語史と音韻論の観点から |
14 | 与格交替と用法基盤モデル―言語習得、英語教育の観点から |
15 | 授業のまとめ |
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テキスト・参考書 |
テキスト: 児玉一宏・野澤元『言語習得と用法基盤モデル―認知言語習得論のアプローチ』(研究社) 参考文献は適宜、紹介する。 |
自学自習についての情報 |
講義の予習復習以外にテキストの該当箇所を精読して内容理解に努めてもらいたい。 |
授業の形式 |
講義と演習 |
アクティブラーニングに関する情報 |
グループ・プレゼンテーション、グループワークを適宜、実施する。 |
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) |
授業内での形成テストの成績(80%)、積極的な受講態度(10%)、課題提出の成績(10%)を総合して評価する。 |
その他(授業アンケートへのコメント含む) |
「英語学概説I」を履修済みであることが望ましい。 |
担当講師についての情報(実務経験) |
高等学校での現場経験を活かして応用言語学の視点に立ち、英語教育に資する授業運営にも努める。 |